「TOEIC平均点」から見る『今どき社会人』のリアルな実態調査

「TOEIC平均点」から見る『今どき社会人』のリアルな実態調査

こんにちは、さとうです。

当ブログでは、英語学習に役立つ情報をお届けしています。

  • 社会人のTOEIC平均点は何点なんだろう?
  • 年代や業種によって平均点はどれくらい違うんだろう?
  • 自分のスコアは社会人の平均点より上なのかな?下なのかな?

今回は上記の疑問にお答えする記事を作成しました。

この記事を書いた人
  • 40代ふつうのサラリーマン(工場勤務)
  • 英検2級
  • TOEIC925点
  • 4年間のカナダ駐在生活経験

僕自身、コツコツと英語の勉強を続けてきた結果、社会人として働きながらでも、独学でTOEIC925点まで伸ばすことができました。

TOEIC_score_history

念願だったカナダへの海外出向のチャンスも掴み取り、4年間にわたり現地メンバーと共に様々な業務に携わってきました。

TOEICは昇格や昇級、就活や転職において「英語力をアピールする」材料として非常に有効です。

なので、TOEICで高い点数が取れれば、自分自身の『市場価値』を高く見せる強い武器になります。

とは言え、世間ではたくさんの人がTOEIC高得点を目指して努力をしていますので、『自分は世間的に見てどれくらいのレベルなんだろう?』というのが気になりますよね。

そこで今回の記事では、

  • 様々な角度から見た社会人のTOEIC平均点(年代、業種、目的別)
  • 英語教育にかける費用や時間の平均
  • 平均点に近づく、追い抜くための勉強法

について詳しく解説していきます。

「社会人のTOEIC平均点を知って、英語学習のモチベーションを上げたい!」という方はぜひ参考にしていただければと思います!

全受験者と社会人限定のTOEIC平均点

全受験者と社会人限定のTOEIC平均点

まずはTOEIC受験者全体の平均点と、社会人全体の平均点をそれぞれ大局的に見てみましょう。

受験者全体のTOEIC平均点

TOEIC公式データを元に著者がグラフ作成

IIBCの集計したデータによりますと、TOEICを受けた全受験者の平均点は608点と報告されています。

もちろんこのデータは社会人や学生など、様々な立場の人の集計結果ではありますが、どんな立場であれ600点が一つの基準となることは間違いないですね。

社会人のTOEIC平均点

TOEIC Program DATA & ANALYSISを元に著者がグラフ作成

今度は対象者を社会人に絞って平均点を見てみましょう。

TOEIC公式テストでは638点、IPテストでは536点となっており、その2つを平均すると587点が社会人の平均点であることが分かります。

公開テストとは

TOEIC運営委員会がテストを運営し、受験者は個人で申し込みをして指定の試験地でテストを受けます。

IPテストとは

企業や大学などの団体が運営を担当します。受験者は自社、または自分の大学でテストを受けることができます。

上記のグラフを見ての通り、IPテストは公開テストと比べると平均点が100点も低いですね。

理由として、IPテストは自社や大学で気軽にテストが受けられるので、あまり勉強していない人でもテストを受けてしまった結果、平均点を下げていることが挙げられるでしょう。

一方公開テストでは自らの意志でテストを受けた人の結果になっているので、意識の高さがそのまま点数の高さに直結していると言えます。

社会人『年代別』のTOEIC平均点

社会人『年代別』のTOEIC平均点
2022 Report on Test Takers Worldwide: TOEIC Listening and Reading Testを元に著者がグラフ作成

年代別では、26−30歳の人の平均点が最も高くなっております。

この年代の人たちの特徴として、

  • 将来のキャリアップを目指してすでに自己投資を始めている
  • 金銭的にも少しゆとりがあり、英語学習にもある程度お金を費やせる
  • 英語学習のためのまとまった時間が作りやすい

といった点が挙げられます。

とはいえ、20歳以下を除いてすべての年代で600点以上が平均点となっています。

さとう
さとう

『600点越え』はすべての年代で共通の壁であることが分かりますね。

社会人『業種別』のTOEIC平均点

社会人『業種別』のTOEIC平均点

ここからは業種別の平均点を見ていきます。

主な業種のジャンルとしては以下の通り。

『業種別』の3つのジャンル
  • サービス業
  • 製造業
  • その他

それでは詳しく見ていきましょう!

『サービス業』のTOEIC平均点

2022 Report on Test Takers Worldwide: TOEIC Listening and Reading Testを元に著者がグラフ作成

データを見れば「国際団体」が最も高いことは見てわかりますが、むしろ注目したいのは「最も低い平均点でも600点以上」と言う事実です

あとで詳しく説明しますが、業種別でも「製造業」や「その他業種」では平均点が500点台と、少し低めから始まっています。

そもそも「政府」「医療」「教育機関」などは高い頭脳が要求されるジャンルなので、スペックの高さゆえに英語力も高いと言うことが推測されますね。

『製造業』の平均点

2022 Report on Test Takers Worldwide: TOEIC Listening and Reading Testを元に著者がグラフ作成

製造業の中では「医療品」関係の平均点が最も高い649点となっています。

一口に「医療品」と言っても『新薬の開発・販売』『医療機器の輸入・販売』『臨床開発』など内訳は様々ですが、医療品関係の求人では共通して、

  • 英語での日常会話ができる
  • 英語の読み書きができる
  • 海外サプライヤーとのコレポンができる

といったスキルを高く評価しています。

また、これらの医療品関係の会社では、

  • TOEIC報奨金
  • 語学教育補助
  • 英語学習支援制度

といった、英語スキルの発展やスキルに対する優遇が充実しているのも理由の一つです。

『その他業種』の平均点

2022 Report on Test Takers Worldwide: TOEIC Listening and Reading Testを元に著者がグラフ作成

公共事業を営む企業の中には、海外での資源開発やエネルギー開発を主軸にする企業も多く、高い英語力が求められています。

特に持続可能なエネルギー開発や脱炭素化への取り組みなど「電力の安定供給」は注目度が高く、海外との連携も盛んに行われています。

また、マスコミ関係では海外派遣員のチャンスを掴むためにも英語力は必須のスキルとなっており、平均点も非常に高い結果となっていますね。

英語学習の目的別にみるTOEIC平均点

英語学習の目的別にみるTOEIC平均点

次はTOEICの「目的」に対する平均点を見ていきたいと思います。

ここでは下記2つの視点で平均点を比較していきましょう。

  • 受験者の目的:TOEICを活用してどんな目標を達成したいのか
  • 雇用者の目的:TOEICの点数を何の評価に活用しているか

それでは順に見ていきましょう。

受験者の目的別TOEIC平均点

TOEIC受験者の目的は主に5項目になっています。

TOEICを受ける主な目的
  • 昇進・昇格のため
  • 英語学習プログラムの結果を測るため
  • 卒業に必要なため
  • 英語学習のため
  • 就職活動のため
2022 Report on Test Takers Worldwide: TOEIC Listening and Reading Testを元に著者がグラフ作成

特に「就職活動のため」と答えた人の平均点は634点となっており、新社会人はすでに高い英語力を備えていることが分かります。

一方「昇進・昇格のため」と答えた人の平均点は562点で、社内でのキャリアアップに対しては、それほど高い点数を取らなくても大丈夫なようです。

雇用者の目的別TOEIC平均点

次は「雇用者」の立場になって、TOEICテストの結果をどのように活用しているのかを見てみましょう。

英語活用実態調査(企業・団体、ビジネスパーソン)2019より引用

昇進・昇格の要件として求められる点数は515~600点となっています。

TOEIC500点レベルであれば勉強のハードルもそれほど高くないので、少し頑張れば昇進・昇格要件は十分にクリアできる範囲です。

英語活用実態調査(企業・団体、ビジネスパーソン)2019より引用

採用に関しても、新卒採用に求める点数の平均は545点で、点数としてはそれほど高くない印象です。

ただ、新卒採用・中途採用に関しても、TOEICスコアを

  • 要件としている
  • 参考としている
  • 新たに要件・参考とする可能性がある

と答えた企業が半数以上を占めていることから、これから採用する人材に対してはある程度の英語力を備えている人に期待を寄せていることが考察できます。

英語活用実態調査(企業・団体、ビジネスパーソン)2019より引用

また就職した後は、勤続年数や配属部署に応じて要求される点数が異なります。

特に海外部門の社員に対する期待する平均スコアは690点とやはり高く、海外部門への配属を希望する人は700点以上のスコアが求められる可能性は非常に高いです。

さとう
さとう

以上が目的別に見たTOEICの平均点となります。

【番外編1】英語教育にかける費用の平均

【番外編1】英語教育にかける費用の平均

英語学習は教材の準備や英会話スクールの授業料、さらにはコーチングサービスにかかる費用など、何かとお金を使う機会も多くなりがちです。

英語教育にかける教育費に関して、まずは役職ごとの年間平均金額を見てみましょう。

英語活用実態調査(企業・団体、ビジネスパーソン)2019より引用

職層ごとの英語教育平均金額は一般社員・職員が年間77万円(6.4万円/月)と最も高くなっています

英語学習に必要な費用の代表的なものは「教材費(参考書、アプリ)」「英会話教室やオンライン英会話の月謝」「英語コーチング受講費」などがあり、それぞれの相場は以下のようになっています。

主な英語学習費用の相場
  • 参考書:1冊1,000~4,000円程度
  • アプリ:買い切り600円~、定期購読1,000円~
  • 英会話教室:12,000円/月~
  • オンライン英会話:4,000円/月~
  • 英語コーチング:120,000~500,000円(2~6カ月程度)

英語コーチングは料金が非常に高いイメージがありますが、一般社員・職員が英語教育にかける費用の平均が77万円であることを考慮すると、多くの人が利用している可能性が考えられますね。

【番外編2】英語学習時間の平均とTOEICスコアの関係

【番外編2】英語学習時間の平均とTOEICスコアの関係

続いては、社会人が英語学習にかける時間について詳しく見ていきましょう。

英語活用実態調査(企業・団体、ビジネスパーソン)2019より引用

上記データを見ての通り、TOEIC800点以上取れる人の1週間の平均学習時間は約6時間となっています。

ただ、表を注意深く見ると、「10時間以上」学習時間にあてている人が全体の20%もいますので、800点越えを目指して必死になって学習している人がいることが見受けられます。

一方こちらは「学習する時間帯」を集計したデータで、最も多い回答としては、

  • 1位:休日
  • 2位:通勤の途中・移動中
  • 3位:退勤後

となっております。

注目ポイントとしてはTOEIC800点以上の人は通勤の途中や移動中の学習時間が最も多いと回答していることから、スキマ時間を上手に活用してスコアアップに繋げていることが分かります。

なお、スキマ時間を活用した勉強法としては

  • 単語の反復確認
  • リスニング音声の聞き込み
  • シャドーイング

が効果的です。

さとう
さとう

机に向かっての学習とスキマ時間を使ったながら学習を上手く活用すれば、効率的にTOEICスコアを伸ばせることがデータからも読み取ることができますね。

【まとめ】社会人のTOEIC平均点は600点!目的に応じてさらに上を目指そう!

【まとめ】社会人のTOEIC平均点は600点!目的に応じてさらに上を目指そう!

今回は様々なデータを元に『社会人のTOEIC平均点』について深堀してきました!

結論として、社会人はTOEIC600点が平均と理解しておくのが最も適切だと言えます。

もちろん希望の職業や役職に応じてさらに上のスコアを目指す必要はありますが、TOEIC600点を超えるか超えないかが一つの基準になることは間違いありません。

さとう
さとう

TOEIC600点レベルの英語力があれば、ある程度自信を持って英語の聞き取り、読解ができるようになり、スピーキングやライティングも練習次第でどんどん上達します。

TOEIC600点を目指す勉強法は以下の記事で詳しく解説していますので、一般的な社会人の平均点はクリアしたい!という方はぜひ参考にしていただければと思います。

【見逃せない7つのポイント】TOEIC600点の壁を超える勉強法 【見逃せない7つのポイント】TOEIC600点の壁を超える勉強法

今回の記事が役に立ちましたら幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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