こんにちは、さとうです。
当ブログでは、英語学習に役立つ情報を発信しています。
- TOEIC Part7でいつも時間切れになってしまう
- リーディング最後の鬼のような長文問題、何なの?!
- ダブルパッセージ・トリプルパッセージを速く解くコツってないの?
上記のような、TOEIC Part7でも最難関のダブル・トリプルパッセージに関する悩みを解決する記事を作成しました!
TOEICリーディングセクションの最後にやってくる「ダブルパッセージ・トリプルパッセージ」を前に、完全に戦意を喪失してしまう人は数多くいます。
たしかに簡単な問題ではありませんが、「解き方のコツ」を理解しておくだけでも時間内に解き切ることは十分に可能です。
実際、「解き方のコツ」を意識してTOEICに臨んだ結果、リーディングでは460点を獲得できました。
今回は、TOEIC Part7のダブルパッセージ・トリプルパッセージに関して、
- 英文そのものを速く読むコツ
- 必要な情報を素早くつかむコツ
- 正解を選ぶ際に意識するコツ
について徹底的に解説しています。
「Part7の最後の問題だけはホントに何とかしたい・・・」と願う方はぜひ参考にしていただければと思います!
TOEIC part7ダブルパッセージ・トリプルパッセージとは?
TOEIC Part7の問題には大きく分けて3つのタイプに分類されます。
- シングルパッセージ(難しい)
- ダブルパッセージ(激ムズ)
- トリプルパッセージ(超絶ムズ)
出題の順番も上記のとおりであり、テストが進むにつれて難しい問題が待っているという状況になります。
特にダブルパッセージ・トリプルパッセージ問題はテスト終盤に控えており、受験者の体力や集中力が切れる頃に訪れるため、受験者の戦意を喪失させるほどのインパクトがあります。
とはいえ、ダブルパッセージ・トリプルパッセージで確実に点数を獲れれば、間違いなくTOEIC高得点を狙える可能性が高まります。
ダブルパッセージ・トリプルパッセージが難しい理由
読むべき英文の量が多い
シンプルに、読むべき英文の量が多いです。
ということは、ヒントの箇所を見つけ出すのに時間がかかり、苦労します。
ダブル・トリプルパッセージの中には、2つ(あるいはそれ以上)の文書を読まなければ解けない問題があります。
なので、「どちらかを読めばいい」ということはなく、しっかりと2つ、あるいは3つの英文を読破しなければなりません。
このように、ダブル・トリプルパッセージは英文を読む量が多く、解答には相応の時間がかかります。
別々の文書から答えを推測しなきゃいけない
2つ、あるいは3つの文書にわたって答えを推測するのはかなり難しいです。
なぜなら、2つ(あるいは3つの)文書の関係性を完全に把握しておく必要があるからです。
そのうえで問題に直接関係する箇所のみを、2つ以上の文書からピンポイントで見つけるのは至難の業です。
例えば、「〇〇さんの配属先はどこですか?」という問いがあったと仮定しましょう。
- 1つ目のヒントとして、〇〇さんのメールの内容に「私の新しい職場は本社ビルの2階です」という情報が見つかりました。
- 2つ目のヒントとして、もう一つの文書である求人広告に「人事部のオフィスは本社ビルの2階へと引っ越しました」という情報が得られたとします。
この場合、設問の答えとしては「人事部」となります。
このように、2つの文書を渡ってようやく答えに辿り着けるという問題が出されます。
なので、2つ、あるいは3つの文書を渡り歩いて答えを探すのがレベルが高く、難しい理由となっています。
以上がダブルパッセージ・トリプルパッセージが難しい主な理由です。
難しいパートではありますが、コツを掴めば対策は十分可能ですので、次の章で効率的に問題を解くコツを解説していきます。
ダブル・トリプルパッセージを速読するコツ
それではここから、ダブルパッセージ・トリプルパッセージを速く正確に読むコツを解説していきます。
以下のステップに沿って実践していけばコツを掴めます。
- 問題の導入部分に目を通す
- 設問に目を通す
- キーワードを確認する
- スラッシュリーディングで英文を読む
それでは順に解説していきます。
1.問題の導入部分に目を通す
まずは導入部分の「文書のタイプ」について確認しておきましょう。
そうすることで、2つ(あるいは3つ)の文書の関係性や、場合によっては話の流れまでパッと推測できるからです。
話の流れが推測できると、読み取った英文の理解度も上がるので速くスラスラと読めます。
例えばIIBCサンプル問題で見てみると、「advertisement」「e-mail」と記載されています。
引用元:TOEICサンプル問題
この流れを見た時に、
- 広告の内容を見て、お客さんが商品、あるいはサービスに興味をもって問い合わせした
- 広告の内容を見てお客さんが商品かサービスを購入し、その内容に関して問い合わせをした
のような話の展開がなんとなく予想できます。
話の展開が予想できると英文の理解が早いので、まずは導入部分の「文書のタイプ」を確認しましょう。
2.設問に目を通す
次に、設問文に目を通しておきます。
ただし、この時点で選択肢の方は見ておかなくて大丈夫です。
設問文に目を通しておくことで、どんなことがキーポイントとなるかを多少なりとも情報として把握しておけるからです。
こちらもサンプル問題で確認していきましょう。
No. 176 According to the advertisement, why should customers visit the Business Audio Pro Web site?
(広告によると、なぜ客がBusiness Audio Proのウェブサイトを訪れるのですか?)No. 177 What is suggested about Business Audio Pro?
(Business Audio Proについて何が示されていますか?)No. 178 Who most likely is Ms. Annesly?
(Ms. Anneslyはおそらく誰ですか?)No. 179 What service does Ms. Annesly NOT request from Business Audio Pro?
(Ms. AnneslyはBusiness Audio Proのどのサービスを要求していませんか?)No. 180 What will Ms. Annesly most likely do within 24 hours?
引用元:TOEICサンプル問題
(Ms. Anneslyは24時間以内におそらく何をしますか?)
上記をざっと見た感じでは、
- Business Audio Proは何なのか?どんなサービスが含まれるのか?
- Ms. Anneslyはどんな人で、どんなサービスを求めいるのか?
といった情報に注意をしながら英文を読み進めればよさそうですね。
このように、些細なことでもいいので事前に情報や手がかりを掴んでおくことが重要になるので、設問文には目を通しておきます。
3.キーワードを確認する
続いて、本文の方に戻りましたら、今度は目立って見えるキーワードを簡単に確認しておきます。
これから登場する人物や商品、サービスなどについてどのような関係性があるかを何となく予測できるからです。
こちらもサンプル問題で見てみましょう。
– <画像で説明>
このように、パッと見ただけでも、「商品名」「商品の詳細」「問い合わせ方法」がわかり、それに対し、「誰が」「いつ」問い合わせをしたのかを大まかに掴めます。
あとは、どんな商品を買ったのか?どんな問い合わせをしたのか?を解明するように読み進めていけば、内容の理解が早く深まりますよね。
このように、簡単にでも事前にキーワードを確認しておくことでリーディングに役立つ情報が得られます。
4.スラッシュリーディングで英文を読む
ここまで、事前に収集できる情報はある程度集まったので、あとは本文をスラッシュリーディングを使って読んでいきます。
スラッシュリーディングとは
一つの文章を、いくつかの単語単位で「/(スラッシュ)」で区切り、細かい範囲で意味取りをする読み方
スラッシュリーディングを学ぶことで「ブロックでの意味の把握」ができるので、英文を読んだり理解したりが速くなります。
<スラッシュリーディングの例>
I found your notice in the newspaper / and wish to use your services / for my data-processing and transcription business./
新聞で御社の通知(広告)を見ました/そしてサービスを使いたいと願います/私のデータ処理と翻訳ビジネスに。/
このように区切りを意識しながら英文を読むと、速いスピードでも正確に意味取りができます。
なので、スラッシュリーディングを取り入れることで情報収集の速度と精度が上がります。
以上がダブルパッセージ・トリプルパッセージの英文を速読するコツになります。
「英文を読む」ことももちろんですが、「事前にできる限りの情報を掴む」ことも速読の重要な要素となります。
コツが理解できたら、次の章でもう一つの問題(トリプルパッセージ)を実際に解いてみましょう。
実際にダブル・トリプルパッセージを解いてみよう!
それではここから、上記のコツを使って実際にサンプル問題を解いていきましょう。
今回はTOEIC公式HPに掲載されているトリプルパッセージの問題を使い、問題を解くステップを進めていきます。
文書タイプの確認
まずは問題タイプの確認です。
文書の上部に記載されている内容を確認しましょう。
引用元:TOEICサンプル問題
上記の通り、「advertisement」「online shopping cart」「e-mail」が確認できます。
「広告を見て、客が商品をネットで注文し、注文した商品に関して問い合わせをした」という流れが推測できますね。
設問の確認
次に設問の内容をなんとなく確認していきましょう。
No. 196 In the advertisement, the word “top” in paragraph 1, line 2, is closest in meaning to
(広告の中の、1節目の2行目にある”top”に一番近い意味なのは)No. 197 What are Sparky Paints customers advised to do?
(Sparky Paintsの顧客は何をするよう指示されていますか?)
No. 198 What is most likely true about order #3397 ?
(注文#3397に関して最も適切と思われるのは?)No. 199 Which color does Mr. Phan indicate that he likes?
(Mr. Phanはどの色が好みだと思われますか?)No. 200 What problem does Mr. Phan mention in his e-mail?
引用元:TOEICサンプル問題
(メールの中でMr. Phanは何が問題だと言っていますか?)
設問を見た感じでは、下記のことがなんとなくわかりました。
- Sparky Paintsが顧客に求めているもの
- Mr. Phanは「色」に関係する注文をした
- Mr. Phanは商品注文で何らかの問題があった
キーワードの確認
各文書を数秒見渡してみて、キーワードとなりそうな部分を大雑把に確認します。
引用元:TOEICサンプル問題
設問の際に確認した内容が、どの辺に記載されているのか、その場所を大雑把に確認できますね。
スラッシュリーディングで素早く英文を読む
ここまでで、ある程度事前情報を確認することができたので、英文の内容を頭から読んでいきます。
引用元:TOEICサンプル問題
なお、TOEICテスト本番では問題用紙への書き込みが禁止されていますので、イメージでスラッシュを入れていく感覚で、ブロック単位で意味取りをしていきます。
設問に答える
最後に、一つ一つ設問に答えていきます。
No. 196 In the advertisement, the word “top” in paragraph 1, line 2, is closest in meaning to
(広告の中の、1節目の2行目にある”top”に一番近い意味なのは)(A) maximum
引用元:TOEICサンプル問題
(B) favorite
(C) important
(D) upper
設問の中に該当の場所が記載されているので、ヒントの特定は簡単ですね。
「Select your top colors,」とありますが、その前の部分で「Browse through hundreds of colors」とあるので、文脈的に「たくさんある中から好きなのをお選び下さい」と解釈するのが自然な感じがします。
なので、ここでは(A)の「favorite」が正解となります。
No. 197 What are Sparky Paints customers advised to do?
(Sparky Paintsの顧客は何をするよう指示されていますか?)
(A) Apply an adhesive to color samples
引用元:TOEICサンプル問題
(B) Visit a store to compare paint colors
(C) Adjust the color on their computer monitor
(D) Order samples of several similar colors
Sparky Paintsが顧客に対して指示している内容なので、広告の中にヒントがありそうです。
選択肢が示す内容はSparky Paintsに関して色々な情報が含まれているので、広告の内容を全体的に理解する必要があります。
この場合、一つ一つ慎重に正解か不正解かを吟味しましょう。
(A) Apply an adhesive to color samples →サンプルそのものが接着材付きなので×
(B) Visit a store to compare paint colors →「サンプルを取り寄せて比較して」と言われているので×
(C) Adjust the color on their computer monitor →(B)と同様
(D) Order samples of several similar colors →「we’ll send you free samples fight to your door」と明確に言われています
よって、(D)が正解だとわかります。
No. 198 What is most likely true about order #3397 ?
(注文#3397に関して最も適切と思われるのは?)(A) It arrived within two business days.
引用元:TOEICサンプル問題
(B) It included an extra sample.
(C) It was shipped in February.
(D) It contained four gallons of paint.
こちらもキーワード「#3397」が強力な手掛かりになりますね。
とはいえ、こちらに関しても同様に一つ一つ正誤を判断しなければなりません。
(A) It arrived within two business days. →ショッピングカートやメールを見ても明確な記述なし
(B) It included an extra sample. →注文書の4段目は有料なのでサンプルではないので×
(C) It was shipped in February. →ショッピングカートやメールを見ても明確な記述なし
(D) It contained four gallons of paint. →注文書の4段目の商品は2ガロンなので×
選択肢(A)(C)が残ったので、ここからは文脈で判断する必要がありそうです。
広告の中では「we’ll ship the paint of your choice to arrive at your home within 3-5 business days」と記載があるので、基本的に3-5営業日以内に商品が届くようですね。
メールの内容を見ると、
- 商品到着が遅れたという指摘は特にない
- メール送信日は3月12日で、その日の朝に届いたと言っている
上記の内容から、(A)が最も適切だと判断できます。
No. 199 Which color does Mr. Phan indicate that he likes?
(Mr. Phanはどの色が好みだと思われますか?)(A) Caspian Blue
引用元:TOEICサンプル問題
(B) Deep Sea Blue
(C) Stormy Blue
(D) Misty Gray
Mr. Phanの文面を見ると、「色」に関する記述がいくつかあるので、文脈から推測しなければなりません。
メール文面の中で「色」に関する記述は以下の2か所です。
- 「I had selected color SP 944 but received SP 945」
- 「Could you send me the correct paint, along with additional samples that are close in color to SP 722?」
まず気になるのが「I had selected color SP 944 but received SP 945」の部分ですね。
まず1つ目ですが、サンプルとして選んでいる以上「気になっている」のは間違いありませんが、「好み」とい断定していいかどうかはまだ不明です。
一方2つ目の方を見てみると、後ろに続く文章が「That sample worked well in my house」と書かれているので、「その色が自分の家によく合う=気に入っている」と推測できます。
なので、この選択肢の中では(C)が最も近いと判断ができますね。
No. 200 What problem does Mr. Phan mention in his e-mail?
(メールの中でMr. Phanは何が問題だと言っていますか?)(A) He received the wrong item.
引用元:TOEICサンプル問題
(B) He was charged the wrong price.
(C) The delivery time was too long.
(D) The instructions were too confusing.
ここまでこれば、この問題は非常に簡単に感じると思います。
メールの1行目にシンプルに「Unfortunately, the paint was not the one I had asked for」と書かれているので、違う商品が届いたことは明らかです。
よって(A)が正解となります。
【まとめ】ダブル・トリプルパッセージを攻略してTOEIC高得点を目指そう!
今回は、TOEICテストの中でも最難関であるPart7のダブルパッセージ・トリプルパッセージの解き方のコツを解説しました。
小手先のテクニックは一切なく、真っ向勝負のコツばかりなので、習得には時間がかかるかもしれません。
しかし、英文を速く読む「速読術」を身に着けておくことは、TOEICに限らず英語を扱う上で非常に重要なスキルになることは間違いありません。
僕自身の経験ですが、TOEICで速読術を身に着けたおかげで、ネイティブとのメールのやり取りが格段にスムーズになりました。
なお、「英文を速く読み、理解する」スキルはリーディングだけでなく、リスニングにも応用可能です。
そもそも、英文を速く理解するスキルは英語全般に効果がありますからね。
なので、今回の速読術(特にスラッシュリーディングのスキル)は、時間をかけて体得すれば、TOEIC全体のスコアアップにも直結します。
今回の内容をじっくり実践していただき、TOEIC対策やビジネスの場でも役立てていただければ幸いです。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。