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- 「シャドーイングってどんな効果があるの?」
- 「シャドーイングをしたら英語ペラペラになれるの?」
- 「シャドーイングはTOEIC対策になるの?」
そんな疑問にお答えしていきます。
✔この記事の内容
- シャドーイングで得られる5つの効果とメリット
- 【初心者向け】シャドーイングのやり方
- シャドーイングを上手に行う4つのコツ
僕自身、TOEICでは独学で925点を取得し、カナダではエンジニアとして4年間、カナダ人に混じって色々なプロジェクトに参加してきました。
正直に言うと、赴任当初は英語がわからない・しゃべれないという苦しみを相当味わいました。
しかしながら、シャドーイングを習慣化していたおかげもあり、一度コツを掴んだらかなり早いペースでカナダ人に馴染むことができました。
その当時の経験を基に、今回は初心者でも分かりやすいようシャドーイングの効果や方法を解説しましたので、ぜひお役立てしていただければと思います。
「英語ペラペラになりたい!」と願う方には特におすすめの内容となっています!
シャドーイングとは?
シャドーイングとは、リスニング力とスピーキング力を鍛えるトレーニングの一種です。
英語の音声を聞きながら、少し遅れて同じ英文をマネして発音します。
音声:I wanted to take a moment to express my…
あなた:——— I wanted to take a moment to express my…
数多くの英語指導者が勧めていたり、同時通訳のトレーニングとしても取り入れられていることから、英語学習者の中では効果の高いトレーニングとして非常に有名です。
シャドーイングで得られる5つの効果とメリット
英語の総合力の底上げが期待できるシャドーイングの、主な効果とメリットは以下の通りです。
- リスニング能力が向上する
- 発音が上手くなる
- 英語を素早く理解できるようになる
- スピーキングに応用できる
- TOEIC対策にも効果がある
一つ一つ解説していきます。
リスニング能力が向上する
シャドーイングを行うことで、リスニング能力がかなり向上します。
やはり「ただ聞くだけ」に比べて数倍高い集中力でトレーニングを行うので、その分英語の音が頭に刷り込まれる精度も高くなります。
「英語を聞き取った瞬間にマネしなきゃいけない」という意識自体が集中力を上げるので、自然と聴覚も研ぎ澄まされますしね。
実際僕も、シャドーイングをする前とした後とでは、明らかに聞き取りのレベルが上がっている気がします。
その証拠として、TOEICのリスニングセクションでは465点を取ることができています。
発音が上手くなる
アクセントやイントネーションまで忠実に再現することで、ネイティブのような発音ができるようになります。
シャドーイングではスクリプト(英文)は見ません。文字の情報がない分音声からの情報が唯一の頼りになるため、自然と耳の集中力は上がります。
聞き取りの集中力が上がった状態で発音の練習をするので、お手本の音声を再現する精度が高くなります。
発音が上手になると「流れるように英語がスラスラ話せる」状態を作り上げられるので、結構テンション上がりますよ。
英語を素早く理解できるようになる
シャドーイングで英文を聞き取り、ほぼ同時に同じ内容を声に出して読み上げる練習を積むことで、英文のパターンが頭に染みつき、英語の理解が素早くなります。
英文は基本的には「主節+従属節(言い換えれば、「言いたいことメイン+サブ情報」)」という順番になっています。
シャドーイングを繰り返すことで意味のカタマリの感覚が研ぎ澄まされてくるので、英文の中で「どこまでが主節で、どこからが従属節なのか」が感覚的に掴めるようになります。
英文の中で、部分部分の意味や役割が素早く理解できると、英文全体の理解も素早くなりますよね。
この力が付いてくると、TOEICや英検などのテストや、リアルな英会話の場面でも自信を持って受け答えができるようになりますよ。
スピーキングに応用できる
英語を声に出すことが習慣化できていると、スピーキングの場面でもそのまま役立ちます。
シャドーイングを習慣化できているということは基礎練習が習慣化できているということなので、急に英語を話す機会が訪れても安心です。(むしろ準備万端です)
また、シャドーイングの素材にたくさん触れることで頻繁に使われる表現、自分が言ってみたかったフレーズに出会う機会もたくさんあります。
そうした表現やフレーズを練習しながらストックしておくと、言いたいことが英語で「ポンッ」と口から飛び出す瞬間が必ず訪れます。
TOEIC対策にも効果がある
上記で解説した内容で、
- リスニング能力が向上する
- 語彙力・文法力がつく
- 英語を素早く理解できるようになる
に関してはTOEICのスコアアップに直結します。
なおかつ、シャドーイングの素材にTOEIC教材を使えばさらに高い効果が得られます。
TOEIC教材をシャドーイングの素材にすると、テストの中で取り扱われる話題の傾向が掴めたり、頻出する単語や表現に多く触れることができます。
TOEICの話題や単語、表現に慣れれば慣れるほどスコアを上げるのが簡単になってきますよ。
英語力を伸ばしたい人にとっては非常に高い効果が期待できるシャドーイングですが、一方で「難しすぎて続かない」という意見もあります。何がシャドーイングを難しいと感じさせるのか、次の章で詳しく深堀していきます。
初心者にはシャドーイングが難しい理由
学習効果の非常に高いシャドーイングですが、「むずかしい」「できない」という悩みを持つ方が多いのも事実です。
どのような原因があるのか見ていきましょう。
英語の基礎が不安定だから
自信を持ってシャドーイングができるようになるには、語彙力、文法力、発音の基礎が必要です。
初心者のうちはそれらの分野に対してまだ発展途上にあるので、上手くシャドーイングできるまで時間がかかるでしょう。
もし、シャドーイングがあまりにも難しいと感じる場合は、単語、文法、発音を個別に勉強した方が近道です。
個別に勉強と言っても、基本を押さえてれば十分ですので、中学レベルの教材でパパッと済ませれば大丈夫です。
アクセントの違いに慣れてないから
英語の発音やアクセントは、状況によって多様に変化します。
初心者にとっては「なんでこんな発音になるんだろう?」と感じることが多々あるでしょう。
- aisle(通路)=アイル(sは発音しない、「アイソル」ではないですよ)
- subtle(わずかな)=サドゥ(bは発音しない、「サブトル」ではないですよ)
- take a look at it(見てみる)=テイカルッカリッ(テイク ア ルック アット イットではないので注意)
色々な素材でシャドーイングを試みることで英語の音の変化に慣れてきます。
ただ、特殊な発音や音声変化の多い英文を使うと初めから使うとシンドイので、初心者のうちはなるべく簡単なシャドーイング素材を使うのがコツです。
最初は易しい英文を使い、慣れてきたらバリエーションを増やしていけば大丈夫。
簡単すぎるかな?と思う素材から始めてみましょう。(それでも初めは多少苦戦すると思います)
英語を理解するスピードが遅いから
英語を理解するスピードが遅い(または理解できていない)と、自分が何をしゃべっているのかわからなくなり、その結果「シャドーイングは難しい」と感じてしまいます。
英語を理解するスピードを早くするには
- 英語の基礎固め
- 英語を頭から理解するクセを付ける
といった対策が有効です。
まずは易しい素材でシャドーイングを習慣化しつつ、基礎固めやリーディングの勉強も取り入れると成長スピードは劇的に早くなりますよ。
シャドーイングが難しいと感じる原因と対策は理解できましたか?次はいよいよシャドーイングの実際のやり方をお伝えしていきます。
【初心者向け】シャドーイングのやり方
それではここから、シャドーイングのやり方を手順に沿って解説していきます。
初心者のシャドーイングは、事前の準備が非常に重要ですので、省略しないよう注意してくださいね。
※準備を省略すると全く効果のないシャドーイングをしてしまうキケンがあります
1.まずは音声だけを聞く(10回くらい)
まずは、これからシャドーイングを行う英文の音声だけを聞いてみましょう。
この時は英文は見ないでください。
この時注意することは以下の3点です。
- 「聞き取れる部分」と「聞き取れない部分」を区別する
- 発音が難しそうだという箇所にアタリをつける
- 正確でなくていいので、なんとなく内容をイメージする
上記のことに注意しながら、最低でも10回はリスニングを行います。
2.英文を確認する
「これ以上聞いてもわからない!」と言えるくらいリスニングを行ったら、ようやくここで英文(スクリプト)に目を通しましょう。
知ってる単語なのに聞き取れていなかったり、まったく知らない単語が発音されていたりなど、色々と発見することがあると思います。
また、この時点で知らない単語は調べ、英文の内容理解を進めてください。
英文全体の内容がある程度理解できればOKです。
3.英文を見ながらリスニング(10回くらい)
次は、英文を目で追いながらリスニングを行います。
ここでの目的は、文字と音声を一致させ脳に叩き込むことです。
一つ一つの単語の発音も大切ですが、単語と単語が繋がって音が変化する現象(リエゾン)にもしっかりと注意を払って聞き取りをして下さいね。
- Get on(ゲット オン⇒ゲロン)
- Nice to meet you(ナイス トゥ ミート ユー⇒ナイス トゥ ミーチュー)
- Talking about(トーキング アバウト⇒トーキナバウ)
- Take a bus(テイク ア バス⇒テイカバス)
- When I was…(ウェン アイ ワズ⇒ウェナイワズ)
しっかり音に集中し、色々なパターンの音の変化をキャッチしてください。
4.音声を流しながら声に出して読む(10回くらい)
音の確認が終わったら、実際に声に出して読み上げてみましょう。
最初のうちは見本の音声に追いつくのが難しいかもしれないので、途中で止めながら練習をしても大丈夫です。
また、自分が苦手とする単語やフレーズも出てくると思いますので、その場合は発音が口に馴染むまで単語・フレーズ単位で何度も繰り返し練習しましょう。
ここまでで、シャドーイングの準備は終了です。
5.シャドーイング(20回くらい)
ここでついに、本来のシャドーイングを行っていきます!
音声を流しながら、後を追うようにして英文を発音していきます。
準備の段階で意味の理解や発音の練習はしているので、ある程度の英文を頭や口が覚えている状態のはずです。
とは言え、目からの情報が無くなったことで「聞く」「考える」「正しく発音する」にかかる負荷は高くなります。
必要であれば英文を確認しても大丈夫なので、徐々に英文を見る頻度を減らし、最終的に全く英文を見ないでシャドーイングができるよう練習を積み重ねていきましょう。
一つの英文を完璧に再現できるようになるまで、何度も何度も練習を重ねます。
シャドーイングが楽に行えるようになると、場所を選ばずどこでもトレーニングができるようになります。
そうなるとあらゆるスキマ時間を活用できますので更に効率がupしますよ。
シャドーイングの具体的な手順が理解できましたか?次の章ではシャドーイングを効果的に進めるコツを解説しますので、併せてご確認ください
シャドーイングを上手に行う4つのコツ
シャドーイングを行う際は、これから説明する4つのコツを押さえておくとスムーズに練習ができます。
- 自分が理解できる素材で行う
- 最初はリピーティングでもOK
- 感情を込める(発音やアクセントが上手になる)
- スピードを落として行う
順番に見ていきましょう。
自分が理解できる素材で行う
シャドーイングの素材を選ぶときは、さっと英文を読んだときにだいたい内容が理解できるレベルのものが望ましいです。
単語で言えば、80%くらい知ってる単語が使われている英文などですね。
英文の理解のハードルが低ければ、それだけ音声に集中できますので、シャドーイングを始めやすくなります。
英字新聞や高校受験、大学受験系の英文は少し小難しく書かれているので注意してください。
最初はリピーティングでもOK
シャドーイングがどうしても難しいという場合は、リピーティングから始めてもOKです。
リピーティングとは
3~5語くらいの細かいブロックで一時停止し、英文を発声する練習法
シャドーイングのスピードについていけない場合は、一時停止をはさむことでペースを作ることができます。
徐々にブロックの範囲を広げたり、一時停止の時間を短くしていけばすぐに本来のシャドーイングができるようになりますよ。
感情を込める(発音やアクセントが上手になる)
シャドーイングをする際は、絶対に棒読みになってはいけません!しっかりとお手本の音声をマネして、感情までコピーする気持ちでシャドーイングを行ってください。
日本人が英語の発音をする場合、ほとんどがアクセントが弱かったり声が小さかったりして相手に伝わりません。
感情を込めて英文を発音すると、アクセントがしっかりと強調されますので、伝わりやすい英語を話せるようになります。
TOEIC問題や英単語帳「DUO3.0」をシャドーイング素材として使うと、感情豊かな英文に出会えますのでおすすめですよ。
>Amazon|DUO 3.0 単行本(ソフトカバー) – 2000/3/15
スピードを落として行う
音声のスピードを少し落としてシャドーイングをするのも、初心者にとっては有効です。
聞き取りや読み上げの負荷が下がるのはもちろんですが、速すぎて聞き取れていなかった音を注意深く聞き取れるという効果もあります。
最近では音声の再生速度を変えられるアプリもたくさんありますし、YouTubeなどの動画配信サービスでも設定の一つとして速度調整がありますね。
スピードの速い英文をフルスピードでシャドーイングしても思ったように上手に行かない場合は、一度スピードを落とす方法を試してみてください。
以上、4つのコツを紹介しましたが、簡単にできそうなものから手を付けてみてもらえれば大丈夫です。
ただ、実際にシャドーイングを実践する上で質問や困りごとも出てくると思いますので、その点については次の章にまとめておきますね。
シャドーイングに関するよくある質問
継続するコツは?
シャドーイングを継続するコツは以下の3つです。
- 時間を決める
- 場所を決める
- 短い英文を使う
あらかじめシャドーイングをする時間を決めておくことで、半自動的にシャドーイングを継続することができます。
✔シャドーイングに充てられる時間
- 起床後
- 通勤中
- 昼休憩
- 就寝前
欲を言えば、シャドーイングをするために普段より30分や1時間早く起きて時間を確保できればベストですね。
また、時間以外にも、場所を決めておくことも有効です。
「その場所に来たら必ずシャドーイングを行う」と決めておくことで、ルール通りの行動ができるようになるからです。
✔シャドーイングをする場所の候補
- 移動中の車の中
- トイレの中
- 自宅の部屋の中
周りに人がいると恥ずかしいと思う方もいますので、一人に慣れる環境を作れる場所がいいですね。
最後に、短い英文でシャドーイングをすることで、一回一回のハードルが下がり、継続しやすくなります。
シャドーイングが習慣化できたら長い文章に取り組めばよいので、習慣化ができないうちは学習の負荷を下げ、まずは習慣化することをまず目標にしましょう。
音声は何でもいいの?
何でも大丈夫です。逆に、なんでも素材にできるところがシャドーイングの素晴らしい所です。
ただし注意点があり、自分のレベルに見合った音声を選ぶようにして下さい。
理想としては、
- 80%以上知ってる単語で構成されている
- 辞書や日本語訳を見なくてもなんとなく内容が理解できる
程度のものがおすすめです。
背伸びしたり、早く効果を出そうと焦ってしまい、自分のレベルに比べて難しすぎるものを選んでしまうと、効果が出なかったり習慣化の邪魔になったりします。
初心者でも効果ある?
はい、シャドーイングは初心者がやっても効果があります。
ただし、英文の理解が不十分だったり、簡単な英単語の発音もわかっていない状態でシャドーイングを行うのはあまり効率が良くありません。
ですので、初心者がシャドーイングを行う場合は
- 非常に易しい英文を使ってシャドーイングをする
- 英語の基礎を固めてからシャドーイングにチャレンジする
のいずれかに絞り込んで行う必要がありますね。
ちなみに、今後も見据えて英語力を伸ばしていきたいという想いがあるのであれば、まずは英語の基礎固めに取り組んだ方がベターです。
英語の基礎を固めたうえでシャドーイングをした方が得られる効果は高いですし、成長スピードが上がります。
効果を実感できるまで何カ月くらいかかる?
毎日習慣的にシャドーイングを行えば、1ヶ月で成長を実感できます。
まず最初に得られるものは「英語をしゃべってる!」という喜びです。
英語学習者にとって”ある程度の長さ”の英文をスラスラっと話すのはある種の憧れと言えます。
もちろん英文そのものは自ら考え、作り出したものではありませんが、それでも一定の長さの英文を自らの口で声に出せると気持ちがいいものです。
語彙や文法、細かい発音は個別に伸ばしていくとして、まずはマネだとしても「英語をしゃべってる!」と実感できるのは快感ですよ。
何回シャドーイングすればいい?
目安ではありますが、最低20回くらいはシャドーイングを行うべきだと思います。(シャドーイング前の、準備としての音読等は含みません)
ただ、本来は回数を決めてシャドーイングを行うべきではなく、完成度で判断するのが正解です。
例えばとても簡単な英文で、10回程度で完璧に発音をマネできたと思えばそこで終わっても構いません。
逆に、20回やってもどうしても上手に口が回らないフレーズがあるならば、さらに回数を増やして納得いくまで繰り返した方がいいです。
一つの英文に対する目安としては、
- 完全に(あるいは8割くらい)スムーズに発音できるまで
- 英文を暗記するまで
など、マイルールを決めておくと良いでしょう。
ちなみに僕は、暗記するまでシャドーイングをすることに決めています。英文を暗記すると、お手本音声がなくても、どこでもシャドーイングの練習ができるからです。
英文を暗記した方がいい?
ぶっちゃけ、暗記できるならした方がいいです。
英文を暗記できると、お手本音声がなくてもシャドーイングの練習ができます。(もはやシャドーイングではない笑)
音声無しでもシャドーイングができるということは、本当に場所を選ばずどこでも練習ができるので、1日にシャドーイングできる回数が格段に増えます。
また、英文を暗記しておくと、英会話の場面でも役立ちます。
暗記できているということは単語やフレーズが頭の中に刷り込まれている状態なので、考える間もなく言いたいことが口から飛び出します。
暗記することは絶対条件ではありませんが、暗記することのメリットは大きいです。
【まとめ】シャドーイングで英語力を飛躍させよう
今回はシャドーイングの効果や方法、コツについて解説してきました。
おさらいになりますが、シャドーイングの効果は以下の5つです。
- リスニング能力が向上する
- 発音が上手くなる
- 英語を素早く理解できるようになる
- スピーキングに応用できる
- TOEIC対策にも効果がある
僕自身も、勉強の一環としてシャドーイングを取り入れてから一気に英語力が伸びた実感があります。
たくさんの英文に触れ、聞き、声に出すことで総合的な英語力のレベルアップに繋がりますので、ぜひ習慣化して英語ペラペラを目指しましょう!
今回の記事が役に立ちましたら幸いです。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。