- 英語の発音に自信がなくて、なかなか英会話に踏み込めない・・・
- ネイティブみたいに流暢な発音は身に付けることができるの?
- 英語の発音が上達するコツがあれば知りたい!
そんな疑問にお答えしていきます。
✔この記事の内容
- 英語の発音が重要な理由
- 英語の発音が上達する3つのコツ
- 英語の発音が上手に聞こえるテクニック
僕自身はカナダで4年間駐在員として勤務していましたが、カナダに来た当初からカナダ人からは「どこで英語を学んだの?」「カナダで生まれ育ったのかと思ってた」と驚かれることが多かったです。
なぜなら他の日本人の英語と比べた時に、圧倒的に発音が上手かったからです。
そのおかげで他の日本人では知り得ない情報に触れたり、特別にホームパーティに招いてもらったり、得することばかりでした。
今回はそんな僕の経験をもとに、英語の発音の重要性や上達のコツをお伝えしていきたいと思います。
「どうせならカッコいい発音で英語が話せるようになりたい!」という方は是非参考にして下さい。
英語の発音が重要な理由
- そもそも、英語の発音ってそんなに大事なの?
- カタカナ英語である程度伝わるって聞いたことあるけど
と思っている人も少なくないハズ。
結論から言いますと、英語の発音はめちゃくちゃ重要です。
その主な理由は以下の3つ。
✔英語の発音が重要な理由
- コミュニケーションが円滑になる
- 単語暗記が加速する
- 「英語ペラペラ」感が出てかっこいい
それでは順に解説していきます。
コミュニケーションの円滑化
英語の発音が上手いと、単純に会話に花が咲き、コミュニケーションが円滑になります。
理由は3つ。
- 話相手にストレスを与えない
- 誤解を招くことなく、情報がストレートに伝わる
- 聞き返しによる無駄な時間がかからない
まず英語の発音がいいと相手が聞き取りやすくなりますので、ストレスなく会話を続けることができます。
例えば日本語でも
〇:私は愛知県出身です
✕:ワータしはアイーチ県しゅうしんです
のように、部分部分の単語の発音が悪いと聞き取りができず、理解が遅くなりますよね。
また、正確に発音することは相手が誤解を招くリスクを減らすことができます。
I’ll take a seat for you.(あなたの席を取っておくよ)と言いたいところ、seatの発音をsheetのように発音してしまうと、全く意味が変わってしまいます。
勘のいいネイティブは「あ、もしかしてseatって言いたいのかな」って気づいてくれることもありますが、相手に余計な勘ぐりをさせてる時点で意思疎通に壁ができていますよね。
上記のような場合、聞き返されることも多々ありますが、やはり会話の中で聞き返しが何度も起こるのは自然な会話とは言えません。
余計な聞き返しなく、一発で意思を伝えるためには上手な発音があってこそ成り立ちます。
リスニング能力の向上に結びつく
「自分で発音できる英語は聞き取れる」という考えがある通り、正しい英語の発音ができるようになればリスニング能力の向上にもつながります。
ネイティブの発音がマネできるということは、ネイティブの発音を聞き取れるということになりますので、発音が上手くなるに比例してリスニング力も上達していきます。
また、日頃から正しい発音に意識が向いていると、発音の共通点にも気が付くようになるので、知らない単語でも意味やスペルの予想がつきやすくなるのも利点の一つです。
「英語ペラペラ」感が出てかっこいい
正しい発音、綺麗な発音で英語が話せると、シンプルにかっこいいです。(ある意味これが一番重要かもしれないですね笑)
例えばTOEICのリスニングパートで話される英語を自分の口から発することができたら、かなり英語ペラペラ感が出ます。
英語を学習する誰もが一度は「ネイティブのように流暢に英語を話したい」という夢を持つはずです。
ネイティブのような英語は、正しい発音を身に付けることで実現できます。
発音の重要性が理解できたら、次の章で発音を上達させる前に知っておくべきことをチェックしておきましょう!
英語の発音上達のために知っておくべき3つの事実
「ネイティブスピーカーのように流暢な発音ができるようになるのって、ものすごく難しいんじゃないの?」
と思う方も多いと思います。
たしかに、ネイティブと間違われるほどの発音ができるようになるには相当な努力が必要ですが、必ずしもネイティブレベルを目指す必要はありません。
ネイティブレベルでなくても「伝わる英語」は話せるようになるので、その事実について解説していきます。
完璧じゃなくていい
英語の発音は、「完璧」を目指さなくても大丈夫です。
というのも、僕がカナダで目の当たりにしたのは、インド系、東南アジア系、中華系、南米系など、本当に様々な発音やアクセントで英語が話されていたからです。
日本人が聞くと、「その英語って本当に通じるの?!」って驚きますが、何の問題もなく会話しています
なので、日本人が思い描く「アメリカ人のような流暢な英語」だけが完璧な発音ではなく、多少なまりや偏りがあったとしても英語でのコミュニケーションは成り立つということになります。
とはいえ、日本人の「カタカナ英語」はどの国の人にも通じません。「カタカナ英語」は日本語です。英語ではありませんのでご注意ください。
基本的な英語の発音ルールは習得する必要はありますが、「自分の理想」の形に使づいていればOKです。
目指したい発音(なまり)を決めておく
先述した通り、英語の発音は国や地域により多種多様です。なので、自分が目指したい発音を決めておくことで、ぶれない発音トレーニングをすることができます。
例えばTOEICのリスニングセクションでは以下の4つの発音が混在しています。
✔TOEICで使われている4つの発音
- アメリカ
- カナダ
- イギリス
- オーストラリア
発音のなまりが違うことによって、同じ単語でも聞こえ方が全く変わる結構あります。
例えば「schedule(予定)」とい単語でも
- スケジュォール(アメリカ・カナダ)
- シェジョール(イギリス)
のように違いがありますので、まずは一つターゲットとする発音を決めておくと、いちいち迷うことがなくなります。
最終的には文章単位での発音を重視する
英語の発音は、単語単体ではなく文章全体でキレイになることを目指しましょう。
単語単位ではネイティブスピーカーにとって理解しにくかったり、ヘタすると何を言っているのかわからないと思われてしまいます。
よく聞く例ではありますが、下記のように”かたまり”で発音できる状態を目指しましょう。
- I got it(アイガリッ)
- Take it easy(テイキリイーズィー)
- Thank you(センキュー)
- Take care(テイッケアー)
単語単品の発音は基本として押さえつつ、音の変化もマスターし使いこなせてよやくかっこいい英語の発音が手に入ります。
音の変化も考慮した発音練習の具体的方法は後ほど解説していきますね。
英語の発音が上達する3つのコツ
英語を上手に発音するには、コツを押さえたうえで練習をするのが効果的です。
ここでは3つのコツをご紹介していきます。
✔英語の発音が上達する3つのコツ
- 発音記号を理解する
- 音の変化(リエゾン)を理解する
- イントネーションを習得する
順に確認していきましょう。
発音記号を理解する
発音記号を理解すると、英語の発音を早く・正確に覚えられるようになります。
発音記号とは「ɵ・ɶ・ɚ・ə・æ」こういうものですね。
例えば「Immediately(すぐに、ただちに)」という単語でしたら、発音記号は[imìːdiətli]になります。
ここでは発音記号の読み方の解説は割愛しますが、発音記号がある程度読めるようになれば勘に頼ることなく正しい発音をイメージできるようになります。
(特に、先ほどのImmediatelyを「インメディアテリー」だと思っていたら要注意です)
とはいえ、「単語を覚えるだけでも大変なのに、意味の分からない記号まで覚えるなんて面倒すぎる!」と思われるかもしれません。
僕も同じで、最初は発音記号を覚えることに抵抗を感じていましたが、ぶっちゃけ数をこなせば慣れで覚えられます。
実際のところ発音記号と実際の音が一致していく感覚が楽しくもなりますので、その結果単語を覚えるスピードも速くなりました。
音の変化(リエゾン)を理解する
単語単品の発音がある程度身に付いてきたら、次のステップとして単語と単語がくっついた時の発音の変化にも意識を向ける必要があります。
例えば「get up(起きる)」のようにgetとupが発音される場合、「ゲラップ」という音に変化しますよね。
このように、前後の単語の音がつながって変化する現象をリエゾンと呼びます。
代表的な音の変化は以下の4つです。
- 連結(リンキング):隣り合う音同士がくっつく
- 脱落(リダクション):重複する音が省略される
- 同化(アシミレーション):隣同士の単語が並んだ結果、発音そのものが変わる
- はじき音(フラッピング):TやDの音が「ラ行」に聞こえる
上記の言葉を覚える必要はありませんが、「単語の音は常に変化するもの」という意識を持っておくことが大切です。
そして、リエゾンが上手になればなるほど「英語ペラペラ」に近づきます。
イントネーションを習得する
イントネーションとは、抑揚のことです。高く発音する所と低く発音する所を使い分けることで音のリズムが生まれ、よりネイティブっぽい発音に近づきます。
英語に比べて日本語は抑揚の小さい言語なので、特に日本人はイントネーションの習得に注意する必要があります。
お手本の発音をマネしてイントネーションのコツを掴むことができますが、実際に発音する際にはちょっと大げさなくらい高低差を付けた方がちょうどいいです。
英語の発音が最速で上達する勉強法
それではここから、英語の発音を上達させる具体的な勉強法を解説していきます。
単語単位で発音をマスターする(1ヶ月)
まずは単語単品の発音をマスターしていきます。
簡単な単語でも、実は正しく発音できていないケースが多いのが実情なので、まず最初に知ってる単語の正しい発音を身に付けていきます。
簡単な単語・知っている単語から始めることで、「単語の意味を考える」負担が減り、音に集中できますよ。
ちなみに、最近はビジネス用語として(意味もなく)カタカナ英語を使う場面が多くなっています。
それらのビジネス用語は英語として認識できないものばかりなので、しっかりと矯正しておく必要があります。
✔英語をもじったビジネス用語の例
- イニチアチブ(initiative)
- エビデンス(evidence)
- オルタナティブ(alternative)
- クリティカル(critical)
- コンセンサス(consensus)
- コンペティター(competitor)
- シナジー(synergy)
- タイト(tight)
- タスク(task)
- ナレッジ(knowledge)
- フィードバック(feedback)
- メソッド(method)
上記の言葉は、英語圏の人には伝わらない場合がほとんどです。発音のごっちゃにしないように気を付けてくださいね。
文章単位で発音をマネる(1~3ヶ月)
単語の発音がマスターできたら、文章で正しい発音ができるようトレーニングを切り替えて行きましょう。
イントネーションやリエゾンをしっかり理解し、上手に使いこなせるようになるには、以下のトレーニングが最も効果的です。
- 音読
- シャドーイング
シャドーイングが最強のトレーニングではありますが、初心者のうちはハードルが高いと感じると思いますので、音読でしっかり土台を作ると良いでしょう。
覚えておいてほしいこととして、どちらのトレーニングも、素材選びが非常に重要です。
ここでの目的は「英語の音をマスターする」ことなので、素材となる英文は辞書を引かなくても読んでわかるレベルが望ましいです。
英文そのものの理解に意識がいってしまうと、発音トレーニングに集中ができなくなってしまいます。
始めは10秒~30秒程度の英文から始めるとスムーズにスタートが切れると思います。
ちなみに、TOEIC練習問題を発音トレーニング素材にすると、より多くのメリットが得られます。
✔TOEIC練習問題で発音のトレーニングをするメリット
- Part1の英文は1文が3秒程度と始めやすい
- Part2⇒3⇒4と進めるに従って、自動的に英文レベルが上げられる
- リスニング能力の向上にもなり、スコアアップが期待できる
英語の発音が上手に聞こえるテクニック
ここからは、ちょっと意識するだけでネイティブっぽく聞こえる発音テクニックを紹介します。
「R」の発音にこだわりを持つ
「R」の発音を強く・正確に強調できると一気に英語っぽい発音ができます。
Dry「ドライ」より「ジュゥワーィ」と言った方が英語っぽい
Sister「シスター」より「スィストゥゥワ」と言った方が英語っぽい
Work「ワーク」より「ゥヲァーク」と言った方が英語っぽい
単語の中で「R」が入る部分の発音で思いっきり舌を巻くことで、格段に発音が上手に聞こえます。
まれに「英語っぽい発音」を意識しすぎて全てにRが入ったような発音をする人がいます。逆にダサく聞こえますので注意してくださいね。
大げさなくらいイントネーションをつける
英語の発音では抑揚(イントネーション)を大きくすることがとても重要です。
逆に日本語は抑揚が小さく、フラットに発音するのが普通ですので、日本人はどうしてもイントネーションを付けない発音に慣れてしまっています。
この調子で英語を発音しても相手に伝わりづらいので、日本人はちょっと大げさなくらいにイントネーションを付けて英語を発音するのがちょうどいいです。
例えばGood morningの場合、普通であれば「グッドモーニング」とか「グッモーニン」と言ってしまいますが、強めにイントネーションを付けるなら「グッモーオニン」とアクセントを強調します。
繰り返しになりますが、日本人にとっては「大げさすぎるかも」と思うくらいのイントネーションがちょうどいいです。
日本人にとっての「ちょうどいい」はネイティブにとっては「物足りない・わかりにくい」レベルでしかありませんので。
英語の発声スピードを速くする
英語を速く発声・発音すると「英語ペラペラ」に聞こえます。
英語の発音が多少ヘタだったり、イントネーションが弱かったとしても話すスピードが速いと「こいつ、しゃべれる奴だな」って思われます。
例えば「I think the decision he made was not right.(彼の判断は正しくなかったと思います)」という発言をしたいとして、
「アイスィンク・・・ザディシジョン・・・えーっと、、、ヒー・・・メイド・・・」なんて言ってたら、とても英語を話してるなんて思えないですよね。
それよりも、「アイスィンクザディシジョンヒーメイドワズノットライト」とパパッと言ってしまった方が本場の英語っぽく聞こえること間違いなしです。
ただそのためには、話したい内容を英語でまとめるだけの英作文能力や、英文構成に必要な単語力が習得できていることが前提です。
逆に、英作文能力や単語力もあるのに、発音のせいでネイティブの会話についていけないというのは非常にもったいないので、是非速く話すテクニックも取り入れてみると役に立つと思います。
英語の発音に関するQ&A
ここからは、英語の発音に関してよくありがちな疑問にお答えしていきます。
自分の発音がネイティブに伝わりません
以下の原因が考えられます。
- 単語が正しく発音されていない
- イントネーションが弱すぎる
- そもそも声が小さい
日本人が一番注意しなければならないのが「声が小さい」という問題です。
英語を話す場合、「恥ずかしい」とか「英語が間違ってたらどうしよう」というネガティブな感情が邪魔して、自信の無さから声が小さくなるというケースが非常に多く見られます。
しっかりと覚えておいてほしいのですが、
- 小さな声でも大きな声でも英語を話すことは恥ずかしいです
- 小さな声でも大きな声でも間違いは間違いです
恥ずかしがるなら大きな声で恥ずかしがりましょう。間違いが怖くても大きな声で間違えましょう。
そもそも自分の英語は正しいのに、声が小さいというだけで相手に伝わらなければもったいないです。
根拠のない自信をもって、大きな声で英語を話しましょう!
英語の発音が上達してる気がしません
まずは自分の声を録音して、昔とどれくらい変化があるのかを確認しましょう。
今回の記事で紹介している勉強法を実践していれば、発音は必ず上達します。
上達していないのではなく、上達を感じられてない可能性がありますので、客観的に判断するためにも自分の声を確認してみましょう。
スマホのレコーダー機能を使えばカンタンですよ。
正しい発音を意識すると疲れてしまう
その通りです。正しい英語の発音は非常に疲れます。
というのも、日本語と英語では発音する際に使う筋肉が違い過ぎるので、普段使わない口の筋肉を使うという行為が疲れの原因です。
唯一の解決策は「慣れること」しかありません。
ある意味スポーツだと思えば分かりやすいかと思います。1km走ることをずっと続けていれば、最初は辛く感じていたのに体力がつくにつれて「楽勝」と思えるようになります。
英語の発音も同じで、最初は英語の発音が難しく感じますが、慣れてくると意識しなくても口の筋肉が正しい発音を作り出します。
とは言え、英語の発音・発声は体力を消耗しますので、トレーニングと休憩は適度にバランスを取るよう心掛けてくださいね。
それっぽく聞こえるコツはありませんか?
現在の英語レベルにもよりますが、一番簡単な方法はイントネーションを強く付けることです。
例えば「Oh my god」という場合、フラットに「オーマイガー」と言うのではなく「オゥ、マーイ、ガーー!」のようにアクセントを強調することで、かなりそれっぽくなります。
ネイティブの発音やお手本の音声のアクセントの置き方を参考にして、自分なりに少し誇張するくらい大袈裟な感じを演出すると案外それっぽく聞こえますよ。
ただし、発音の基礎学習やリエゾンの克服など、地道な努力は必ず必要です。
流暢な英語の発音ができるようになるにはどうしたらいいですか?
流暢な英語の定義を分解すると、以下のように分けられます
- 単語単位での正しい発音
- 節・文章多単位での正しい発音
- 正しいイントネーション
- 話すスピード
流暢な英語の発音は、一夜漬けや短期間で身に付くものではありません。
基本となる音を理解し習得したら、色々な英文に触れながら根気強く発音のトレーニングを続けていくことが大切です。
【まとめ】英語の発音が上達すると、一目置かれる
今回は英語の発音に関するメリットや、発音が上手くなるためのコツについて解説しました。
日本人は英語の発音が苦手な人種ではありますが、逆に言えば上手に発音できる人は周りからも一目置かれ、有名人になること間違いなしです。
発音が上手くなくても問題なく外国人とコミュニケーションが取れることは事実ですが、僕の経験上、発音が上手い方が外国人の人も心を開いて話をしてくれます。
どうせ話をするなら、母国語に近い会話をしてくれる方が親近感がわきますからね。
発音は一度身に付けてしまえば一生忘れることはないので、ぜひ一度は時間を作り、身に付けてほしいなと思います。
今回の記事がお役に立ちましたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。