【過去９回分データをフル活用】英検３級筆記｜ライティング攻略完全ガイド

こんな疑問にお答えしていきます。

英検３級筆記試験の中でも、ライティングに苦手意識を持つ人は多いです。そもそも日本人は選択式の問題は得意ですが、自ら英文を作って書くということにはとても不慣れですからですね。

逆に言うと、コツを知って慣れてしまえば英作文は簡単にできます。

本記事では、効率的にライティングができる５つのコツを紹介するとともに、過去問９回分のライティング問題を全て取り上げ、考え方～模範解答を解説していきます。

この記事を最後まで読むことで英検３級くらいのライティングはかなり楽勝になっているはずです。ぜひ参考にしていただければと思います！

英検３級ライティングってどんなテスト？基本情報のおさらい

まずは初歩として「英検３級ライティング」の試験概要についてサクッと確認しておきましょう。

以下の３つの事項について簡潔に解説していきます。

それでは順に見ていきましょう。

英検３級ライティングの出題方法

以下の画像が実際に過去に出題されたライティングの問題です。

引用元：英検公式HP

このように、外国人の友人から質問された”テイ”でお題が出されますので、あなたはその質問に対して英語で応答します。

ただし、好きなことを好きなだけ書けばよいのではなく、答え方については以下の通り要件が指定されていますので注意しましょう。

上記の要件を守り、自分の気持ちや意見を英語にして解答用紙に記入します。

ちなみに、先ほどの画像の問題に対する解答例はこちらです。

Yes, I do. I have two reasons. First, I like eating while I look at beautiful flowers. Second, food tastes better when I eat it outside on sunny days.

引用元：英検公式HP

難しそうに見えるかもしれませんが、コツを理解すればそんなに難しくないですよ。（コツについては次の章で解説します）

ライティングの時間配分

ライティングに使える時間は具体的に決まっていません。

ライティングは筆記試験の中の一つの問題という扱いになりますので、時間についても筆記試験全体の所要時間に含まれる形になります。

ちょっと分かりにくいと思うので図で説明します。筆記試験全体の内容と試験時間は以下の通りになります。

ですので、筆記試験全体の50分の中で、リーディングの問題をどれだけ早く解けるかにより使える時間は変わってきます。

イメージとしては上記のCase1のように、リーディングを40分で終わらせ、残りの10分をライティングに使えるのが理想的です。

ライティングにどれくらいの時間が必要になるかを把握するためにも、事前の練習問題で時間を計測しておくことが重要です。平均的な所要時間を知っておくことで、本番の時間配分がやりやすくなるので、ペースを乱すことなく落ち着いて試験に集中できるからです。

ライティングの採点基準

英検３級ライティングの採点は、以下の４つの観点の沿って行われます。

内容・構成・文法に関しては練習問題を通してしっかりとトレーニングすれば大きな心配はいらないでしょう。

「語彙」のスペル間違いについては、うっかり間違えてしまったり、そもそも単語のスペルをうろ覚えだったりすると減点に繋がりやすいですので、十分に注意が必要です。

ちなみに合格点については「何点取れれば合格」という明確なボーダーラインは提示されていません。過去データによると筆記試験全体で60～70％の正答率で合格できると示されていますので、ライティングに当てはめて考えると最低10点取ることができれば合格ラインに乗れますね。

英検３級ライティングを完全攻略する５つのコツ

ライティングを制限時間内（10～20分）で完遂するために、ここから英検３級ライティングが簡単にできるようになるコツを５つ紹介します。

これら５つのコツを知らずに、あるいは使わずにテストに臨むと、思うように英作文ができずに苦戦したり、最悪の場合制限時間内にライティングが終わらず不合格という結果になるリスクもありますので、しっかりと理解していってくださいね。

考える必要なし！型を使って英作文すれば時間短縮

まったくのゼロから英文を作るのは大変ですが、型を使って英文を作れば驚くほど簡単に英作文ができるようになります。

ライティングのパートでは25〜35語程度の英文を作るのですが、型に当てはめて英文を組み立てれば20語くらいの英文は余裕でつくれます。

それでは英文の作り方の解説をします。今回紹介するのは2ステップの英作文のやり方です。

STEP1で小さなカタマリの英文を作り、STEP2でキレイに英文をまとめていきます。

STEP1：素材となる英文を個別に作る

まず初めに、ライティングの素材となる英文を作ります。

英検３級のライティングでは、QUESTIONに対する自分の主張と、その主張に対する理由を２つ述べますので、素材となる英文は合計３つ必要です。まずはその３つの英文をそれぞれ準備していきましょう。

以下の例題を見てみてください。

ここまでで3つの英文が作れましたね。まずは絶対条件である「主張」「理由１」「理由２」の準備が整いました。

しかし、何となく英文が作れているような気がするものの、３つの文章同士の繋がり感が不十分ですよね？次の項でその問題を解決していきます。

STEP2：英文同士をキレイに繋げて仕上げる

ここからはこの３つの文が違和感なくスムーズに繋がるよう接続詞を使っていきます。今回は超便利な2つのパターンを紹介します。

パターン１は「There are two reasons.（２つの理由があります）」というフレーズを使いますので、それだけで4語稼ぐことができます。なので、もしライティングが終わった時に語数が少ない（25語以下）と感じる場合はパターン１を使うと解決できます。

逆にパターン２は付け加える単語が少ないので語数が少なめになります。英文が長くなりそうな場合は接続詞がシンプルなパターン２を使って調整すると良いでしょう。

この2パターンをそれぞれ使って最初に挙げた例題を解いてみましょう。

どちらのパターンを使っても、元々は独立した３つの文章が、接続詞で繋いだことにより論理的な一つの文章に変化しましたね。

なお、パターン１とパターン２の使い分けの方法としては、語数の合計が多いか少ないかを基準に決めると良いでしょう。先述した通りパターン１の方が語数が多めになりますので、英文全体の語数が少ない時はパターン１を使い、逆に語数が多くなってしまった時はパターン２を使うとトータルの語数の調整がしやすいです。

”事実”である必要はない！

過去の問題を見てみても、ライティングで出題される内容は、正直答えにくいなぁ～と感じる問題が多いなという印象です。

そんな時は無理して正直な自分の意見を述べる必要はありません。内容自体はウソでもいいから、とにかく英文が作れていれば全然大丈夫です。

そう、英検３級ライティングは事実を書く必要はないんです。

例えば英検公式HPではサンプルとして以下の問題を掲載しています。

『どの季節が一番好きですか？』

引用元：英検公式HP

すぐに答えられますか？僕のように「どの季節もそれぞれ好きな所があるから、一つに絞るのは難しい！」と思う人も多いのではないでしょうか。

そんな時は、正直に「一つに絞るのは難しい」と解答する必要はありません。むしろウソだとしても、「私は春が好きです。なぜなら〜」と答えてしまいましょう。

英検で問われるのは「本当のことを正直に伝えているか？」ではなく、「正しい英文を使って考えをまとめられているか？」という事です。なので、仮に本音ではないとしても自分が考えた英文が正しく作れていれば試験としてはOKだと割り切ってしまって大丈夫です。

優等生になった気持ちで理由を考えよう！

前項で「ライティングは”事実”である必要はない」と申しましたが、どうせ自分の意見ではなく”作った答え”でライティングするなら、自分が優等生の気持ちになって考えてみると答えが見つけやすいです。

そうすることで考える時間が短くなり、制限時間内にライティングができるようになります。

例えば、以下のような問題の場合。

それに対する僕の正直な気持ちはこうです。

こんな回答では語数も足りないですし、採点基準に合う内容でもありません。でも、素直な気持ちで考えるとこれが限界です。

それでは、次は優等生の気持ちになって考えてみましょう。

僕が優等生の気持ちになった場合、以下のような理由が挙げられます。

僕はどうしても男性目線で考えてしまいますが、「料理が好きな男性」をイメージした時に上記のような空想の理由が浮かんできました。

上記の３つの理由は事実ではありませんが、これらを英文にすれば採点基準を満たせるようなライティングができそうですね！

英語にしやすいよう、最初から簡単な日本語で理由を用意する！

ライティングでは、思いついたことをイキナリ英作文しようとしてはダメです。慣れていないうちからイキナリ英作文をすると、文章が完成しないうちから「なんか違う」、「もっとピッタリの表現はないかな？」と迷いに迷ってしまい、どんどん時間がかかってしまいます。

そうならないためにも、英語にする文章は日本語で作っておき、なおかつその日本語の文章は後で英語にしやすいよう極力簡単な表現にしておくことが大切です。

例えば先ほどの「どの季節が一番好きですか？」という問題の場合、理想的な答え方と避けた方がいい答え方は以下の通りです（どの季節が好きかではなく、理由の部分だけをピックアップして記載します）。

日本語だけを見ると物足りなく感じるかもしれませんが、これでいいんです。後で英語に訳すことを考えると、物足りなくてもこれくらい簡潔な方がバツグンに英作文しやすいです。

英文ができたら５つのチェックポイントでミスを防ぐ！

英作文が終わったら必ずチェックをして、ミスのないことを確認しましょう。そうすることで減点のリスクを大幅に減らすことができます。

確認の際のチェックポイントは以下の５つです。

それでは順に解説していきます。

25～35語程度で構成されているか（特に少なすぎはダメ）

問題用紙にも記載されている通り、英文は25～35語（単語）で作りましょう。ライティングが終わったら必ず語数を確認し、たいだい35語以内に収まっているようにします。

特に語数が少なすぎる場合は注意が必要で、語数が少ないことに加えて英文を作る能力が低いとみなされる可能性もあります。ですので、できる限り35語に近づける、あるいはそれ以上の語数の英文を作ることを心がけましょう。

ちなみに作った英文の語数が少ない場合は、細かい情報を継ぎ足すことで解決できます。

上記の通り、情報を継ぎ足すことにより語数をかなり増やすことができましたね。

単語のスペル間違いはないか

基本的なことではありますが、単語にスペルミスがないかどうかしっかりチェックしておきましょう。

また、スペルに自信のない単語は使わない方が無難でしょう。スペルミスで減点されて、さらにその単語が分からないために英文全体の意味も伝わらず更に減点となってしまう可能性もあります。

適切な接続詞で文と文を繋いでいるか

先述した「２ステップ英作文のやり方」の中でも接続詞の使いかを紹介しましたが、接続詞が適切に使えていないと文章の流れがわかりにくくなってしまうので、減点されてしまうリスクがあります。

「there are two reasons, first, second」や「because, also」という接続詞をしっかりと使って、文と文の関係性がわかりやすく表現されていることをチェックしておきましょう。

意見の食い違いは起きていないか

意見の食い違いとは、例えば「どの季節が一番好きですか？」という問いに対し、「夏が一番好きです。でも冬のオリンピックは一番好きなイベントです」みたいに回答してしまうことです。

夏が一番好きと言っておきながら、一方で冬も好きでそれを好きな理由も述べられていると、「結局どっちが好きなの？」と困惑させてしまいます。

仮に事実だったとしてもそこは気持ちをグッと抑えて、あくまで試験に受かることを最優先としたライティングをしましょう。

英語ではない単語には説明を入れて補足する

特に日本を紹介する場合に注意が必要です。

「納豆」「浴衣」「盆踊り」「ゴールデンウィーク」など、日本特有の文化は該当する英単語がありませんので、どうしても日本語の単語をそのままローマ字で書き起こす必要があります。

しかし、英語圏（という想定）の人はそれらの単語を理解できていませんので、説明を入れることで誤解を回避しましょう。

このように、簡単で結構なのでその単語を説明する言葉を少し添えてあげることで減点のリスクをグッと下げることができます。

英検３級で過去に出題されたライティング問題と解答例を9つ紹介

それではここから、実際に過去に出題された問題と、その解答例を見ていきましょう。

なお、解答例については僕が考えたものでして、必ずその通りに答えなければいけないというものではありません。解答例そのものよりも、そこにたどり着くまでの途中経過の部分に注目しながら見てもらえればと思います。

2018年度第3回出題

（問題）Which do you like better, reading books or playing video games?

　あなたは本を読むのとテレビゲームをするのとでは、どちらが好きですか

引用元：2021年度版 英検3級 過去6回全問題集 (旺文社英検書)

2019年度第1回出題

（問題）What day of the week do you like the best?

　あなたは何曜日が一番好きですか

引用元：2021年度版 英検3級 過去6回全問題集 (旺文社英検書)

代表として土曜日を例に挙げて考えていきます。

2019年度第2回出題

（問題）Which do you eat more often, rice or bread?

　あなたはご飯とパンとでは、どちらをより頻繁に食べますか

引用元：2021年度版 英検3級 過去6回全問題集 (旺文社英検書)

2019年度第3回出題

（問題）Do you like cooking for your family?

　あなたは家族のために料理をすることが好きですか

引用元：2021年度版 英検3級 過去6回全問題集 (旺文社英検書)

2020年度第1回出題

（問題）Do you want to study abroad in the future?

　あなたは将来、留学したいですか

引用元：2021年度版 英検3級 過去6回全問題集 (旺文社英検書)

2020年度第2回出題

（問題）Do you often use a bike in your free time?

　あなたは暇なときによく自転車を使いますか

引用元：2021年度版 英検3級 過去6回全問題集 (旺文社英検書)

2021年度第3回出題

（問題）What do you enjoy doing on weekends?

　あなたは週末何をして楽しみますか

引用元：英検公式HP

（選択肢が絞れないので、代表的な週末の過ごし方を例に挙げます）

2022年度第1回出題

（問題）Do you like going to festivals in summer?

　あなたは夏祭りに行くのは好きですか

引用元：英検公式HP

2022年度第2回出題

（問題）Do you like eating in parks?

あなたは公園で食事をするのは好きですか

引用元：英検公式HP

（まとめ）ライティングの反復練習に英語日記を併用すれば鬼に金棒です

本記事では、英検３級のライティングが簡単にできる５つのコツと、過去問を使って実際に英作文をする方法をレクチャーしました。

この記事を参考に何度がライティングの練習をしてもらえば英作文が簡単に感じてくるはずです。

ちなみに、「言いたいことは頭に浮かぶけど、英語で表現できない」と思う場合は、「英語で日記を書いてみる」がオススメです。日常生活で頻繁に使う表現が数多く掲載されていますので、「これ言いたかったんだよね！」という英語表現をたくさん発見できます。

ライティングの練習と日記の練習を繰り返し、英検３級は一発合格を目指しましょう！

最後までお読みいただきありがとうございました。