【TOEICPart4を完全対策】問題のパターンを理解し高得点を取ろう

【TOEICPart4を完全対策】問題のパターンを理解し高得点を取ろう

こんにちは、さとうです。

このブログでは、英語学習に役立つノウハウを解説しています。

  • 正解を選ぶのに時間がかかり、次の問題に間に合わない
  • 聞き取れてたつもりなのに、答える時に内容を忘れてしまう

そんなお悩みに解答していきます。

✔今回の記事内容

  • TOEICパート4の事前対策
  • TOEICパート4問題の解き方
  • 「英語の聞き取りが難しい」悩みの具体的な解決法

TOEICパート4はリスニングセクションの中でも長文の聞き取りになるため、苦手意識を持つ人も多いですよね。

僕自身もパート4は大キライでしたが、色々な対策を試行錯誤することで効率的な解答方法を見つけ出し、リスニングセクション全体で満点を取ることができました。

今回はTOEICパート4で高得点が取れるテクニックを解説しつつ、「英語の聞き取りができない」という根本的な原因についても解決策をお伝えします。

この記事を読む事でTOEICパート4の問題をスラスラ解けるようになりますよ。

TOEICパート4問題の概要

TOEICパート4問題の概要

まずはパート4の問題や、出題形式を確認しましょう。

サンプル問題

No.71~73

No. 71 What does the speaker say about the repair?
(A) It is not required.
(B) It has been finished early.
(C) It will be inexpensive.
(D) It is covered by a warranty.

No. 72 When can the listener pick up his car?
(A) Today
(B) Tomorrow
(C) Next week
(D) In two weeks

No. 73 What does the speaker offer to do?
(A) Look for a used part
(B) Refund the cost of a charge
(C) Send an invoice
(D) Arrange a ride

<放送文スクリプト>※問題用紙には記載されていません

Questions 71 through 74 refer to the following telephone massage.

Hello Mr. Lee, this is Thomas from VKS auto shop calling with some information about your car repair. I know we told you that it would take until next week to get the part we ordered, but we got the part early, and I was able to finish the repair. We’re going to be closing for the day in a few minutes, but you’re welcome to come get your car any time tomorrow. If you need a ride to the shop tomorrow, let me know, and I can arrange one for you.

TOEIC公式HPより引用

パート3の問題とも似ていますが、パート3のような会話形式とは違い、一人の話者が一方的に話していくスタイルです。

そのため、音声の間に途切れがなく英語がめちゃめちゃ速いと感じます。

問題数と時間

問題数全30問 ※10個のトークがあり、各トークに3つの設問があります
所要時間約17分

パート4の問題のイメージがついたら、次に具体的な対策方法と解答のコツを確認しましょう。

TOEICパート4で高得点を取るための事前対策

TOEICパート4で高得点を取るための事前対策

それではここから、具体的な対策内容を見ていきましょう。

内容は以下の通りです。

✔TOEICパート4で高得点を取るための事前対策

  • トークのパターンを理解する(8パターン)
  • 設問のパターンを理解する(7パターン)
  • 設問文の先読みをマスターする
  • 設問文を先読みするときのコツ(5つ)

トークのパターンを理解する

TOEICパート4ではトークのパターンがだいたい決まっていて、パターンごとに話の流れがわかります。

要するに、パターンに応じて集中するべきポイントを絞ることができ、ヒントを掴みやすくなるというわけです。

パート4で主に取り扱われるパターンは以下の8つです。

✔️パート4で取り扱われるトークの8パターン

  1. アナウンス
  2. 会議音声
  3. 広告
  4. スピーチ
  5. 電話メッセージ
  6. ニュース
  7. ラジオ放送
  8. 連絡

1.アナウンス

電車ホームでの乗換案内、空港搭乗口変更の案内、スーパーお買い得品の案内

代表的なトークの流れ

導入:アナウンスが行われている場所や施設に関する案内

本文:「〇〇なので△△して下さい」といった情報提供と提案

締め:追加情報として「〇〇の方は△△して下さい」など、次のアクションを促すコメント

2.会議音声

備品の更新、研修の案内、工事連絡、新しい機器の説明など、上司から部下、またはチームへの連絡事項が多い

代表的なトークの流れ

導入:会議の目的に関するコメント

本文:事実⇒それに対するアクション(提案、決定)についての連絡

締め:聞き手に対するお願い

3.広告

ワークショップ案内、特定の商品やサービス、ホテルなど様々

代表的なトークの流れ

導入:お客が抱える困りごと⇒「この商品なら解決できます」という導入

本文:商品やサービスに関する詳細

締め:申し込み方法やお得情報の説明

4.スピーチ

受賞者のスピーチ、表彰者のスピーチの2パターン

代表的なトークの流れ

導入:受賞、または表彰する賞の紹介

本文:受賞に至った経緯や、関係者に対する感謝

締め:今後の抱負や活動予定

5.電話メッセージ

アポの再確認、就職面接のお願い、予約の変更依頼、問い合わせに対する回答など、出題される状況が一番多いのが電話メッセージです。

代表的なトークの流れ

導入:自己紹介

本文:電話をした理由⇒お願いや連絡に関する本題

締め:聞き手に対するお願い事項

6.ニュース

会社の買収、新しく建設される工場、百貨店のオープンなど、ビジネスに関する内容が多い

代表的なトークの流れ

導入:ニュースのメインテーマ

本文:これまでの経緯⇒目前に控えている計画や変化

締め:今後の見通しや将来のビジョンについて

7.ラジオ放送

ラジオ番組の紹介、イベント告知、広告など

代表的なトークの流れ

導入:ラジオの番組名や、ラジオ放送が主に取り扱うイベントの紹介

本文:番組やイベントの特徴や目玉トピックの説明

締め:イベントの告知や、番組後半の内容紹介

8.連絡

ハイキングや清掃活動、工場見学やワークショップなど、聞き手が何かしらのアクティビティに参加している状況での連絡が主なトピック

代表的なトークの流れ

導入:何に関する連絡なのか、その目的が説明される

本文:連絡事項に関する背景や理由、詳細の説明

締め:聞き手に対するお願い事項や、注意喚起

以上が代表的なトークのパターンでした。

今度は設問のパターンについても理解を深めていきましょう。

設問のパターンを理解する

パート4で問われる設問文にもある程度決まったパターンが見られます。

パターンが頭に入っていると設問文を読んで、その内容を理解するという手間が省けます。

「あぁ、このパターンね」という気持ちでラクに構えることができます。

特に出題頻度が多いのは以下の7つのパターン。

✔パート4で頻出する設問7パターン

  1. 全体・目的
  2. 次の行動
  3. 場所の特定
  4. 人物の特定
  5. 発言
  6. ~によると
  7. ~を見てください

それでは順に説明していきます。

1.全体・目的

トーク全体に関する内容や、トークが行われるそもそもの目的を問う問題です。

<例>

  • What is being advertised?(何が宣伝されていますか)
  • What is being reported?(何が報告されていますか)
  • What is the purpose of the speech?(このスピーチの目的は何ですか)
  • Why is the speaker calling?(なぜ話し手は電話をしているのですか)
  • Why is the announcement being made?(なぜこのアナウンスはされていますか)

このパターンでは、トーク冒頭にヒントが隠されていることが多いので、特に集中して冒頭を聞き取るようにしましょう

2.次の行動

話し手が聞き手に対してお願いをしたり、要求したりと、次のアクションについて答える問題です。

<例>

  • What are listeners asked to do?(聞き手は何をすることをお願いされましたか)
  • What does the speaker encourage listeners to do?(話し手は聞き手に対し何をすることを勧めていますか)
  • What does the speaker request that the listener do?(話し手は聞き手に何の要求をしていますか)
  • What will the speaker give to the listeners?(話し手は聞き手に何を渡しますか)

トークの最後の方にお願い事項がくる場合がほとんどなので、この設問がある時はトークの最後に注目しヒントを待ち構えましょう。

3.場所の特定

トークが行われている場所を問う問題です。

<例>

  • Where does the announcement take place?(このアナウンスはどこで行われていますか)
  • Where is the speech probably taking place?(このスピーチはおそらくどこで行われていますか)

この場合、明確に場所を述べる場面はほとんどありませんので、トークの内容から推測する力が必要となります。

ただ、ヒントはトーク冒頭に述べられることが多いので、特に冒頭〜中盤にかけてヒントが隠されていると山はりをしておきましょう。

4.人物の特定

話している人は誰か?その話を聞いている人は誰か?を推測する問題です。

<例>

  • Who most likely are the listeners?(聞き手はおそらく誰ですか)
  • Who most likely is the speaker?(話し手はおそらく誰ですか)

例えば答えが「A school teacher(学校の先生)」だったとしても、トークの中で「Hi, I am a school teacher(やぁ、私は学校の先生です)」のように丁寧に答えを教えてくれることは100%ありません。

なので、トークの内容をよく聞いて、推測する力が要求されます。

ちなみに、電話メッセージの場合は最初に自分の身元を伝えることが多いので、この場合は答えやすいでしょう。

5.発言

1回のテストで2~3回、必ず出題される問題です。

<例>

  • What does the speaker mean when he says, “Don’t worry about it”?(”Don’t worry about it”と言った時の話し手の意図は何ですか)
  • What does the speaker mean when he says, “I’m no longer able to do that”?(”I’m no longer able to do that”と言った時の話し手の意図は何ですか)
  • What does the speaker mean when she says, “I had to repeat a lot of the work”?(”I had to repeat a lot of the work”と言った時の話し手の意図は何ですか)

設問文前半の「What does the speaker mean when he says」の部分は決まり文句なので、読む必要はありません。

読まなくてもわかっていることなので、無視して時短しましょう。

大事なのは後半の「”〇〇〇”」の部分(トークからの引用)だけなので、そこに集中して読み取るようにして下さい。

ただ、設問文後半の引用部分についてはトークの中のどの部分が使われるか予測することはできません。

後ほど詳しく解説しますが「先読み」という技術を使い、ピンポイントで情報収集する必要があります。

6.〜によると

このパターンも1回のテストで3~5問くらい、必ず出題されます。

<例>

  • According to the speaker, what did a client ask for?(話し手によると、顧客が依頼したことは何ですか)
  • According to the speaker, what did the company do last month?(話し手によると、会社が先月行ったことは何ですか)
  • According to the speaker, what has been a problem?(話し手によると、何が問題となっていますか)
  • According to the advertisement, what skill does Mara Chang teach at her workshop?(広告によると、Mara Changは何の技術をワークショップで教えますか)
  • According to the broadcast, what will be different about this year’s festival?(放送によると、今年のフェスティバルは何が違いますか)

ここでも注目すべきは設問文後半の具体的な質問事項だけで大丈夫です。

前半の「According to the speaker」「According to the broadcas」といった部分は読む必要もありません。「According to~」を見た瞬間に後半だけを読み取ればOKです。

一見すると設問文が長いため「難しい問題なのかも?」と思ってしまいますが、前半を省いて読んでしまえば簡単な問題であることが分かりますね。

7.〜を見てください

こちらはグラフや図表からの出題で、1回のテストでラスト2問はかならず出題されます。

<例>

  • Look at the graphic. Which region’s results are most likely shown on the graph?(グラフを見てください。どの地域の結果がおそらくグラフに示されいますか)
  • Look at the graphic. In which aisle are items being offered at a discount?(グラフを見てください。どの売り場に割引の商品がありますか)
  • Look at the graphic. Where will listeners probably go next?(グラフを見てください。聞き手は次におそらくどこに行きますか)

グラフや図表は様々なパターンがありますので、なるべくたくさんの練習問題を解いて慣れる必要があります。

リスニングでトークの内容を理解しながら、同時にグラフや図表との因果関係も考えなくてはならないので、かなり難易度の高い問題と言えます。

なので、初心者のうちは最初から捨てる覚悟を持っておくのも戦略の一つです。

以上が設問の7パターンでした。

次に、設問文の先読みをマスターする方法を解説していきます。

設問文の先読みをマスターする

TOEICパート4では設問文の「先読み」が必須です。

先読みしないでスコアを伸ばすことはほぼ不可能です。

「先読み」とは、トークが始まる前に設問文と選択肢に目を通しておくことです。

設問文に目を通しておくことで、トークを聞くときにどんなポイントに集中して聞き取りすべきかが分かります。

以下の例題で見てみましょう。

<例題>
71. When will the meeting be held?

  1. Monday
  2. Tuesday
  3. Wednesday
  4. Thursday

<トーク>
We will be holding a meeting on Wednesday to discuss and finalize the plan for our company’s 10th anniversary party.

まず設問文で「ミーティングはいつ行われますか?」と問われていることが分かりますね。

このように先に設問文を読んでおくことが先読みとなります。

質問事項が頭に入った状態で、次にトークを聞き取ります。(上記ボックス内の「<トーク>」をご覧ください)

すると、トーク冒頭に答えが出てきていることがすぐに分かりますよね。

今回の場合は「いつ?」だけが分かればいいので、冒頭だけ聞き取ればOKです。

なので、実質聞き取りが必要になるのは以下の部分だけですね。

We will be holding a meeting on Wednesday to discuss and finalize the plan for our company’s 10th anniversary party

リスニングの疲れがかなり軽減されます。

逆に先読みができていないと、全てのトーク内容を集中して聞き取り、問題を解き終わるまで記憶しておかなければなりませんので大変です。

このように設問文を先読みすることで、トークで聞くべきポイントが明らかになり、正解が選びやすくなりますよ。

リスニングパートで高得点を取る人は、必ず先読みをしています。

設問文を先読みするときのコツ(5つ)

「ただ先読みをするだけ」よりも「目的を持った先読み」の方が正解できる確率は高くなります。

あと、先読みのスピードも速くなります。

ここでは、設問文を先読みするコツを5つ紹介しますので、実践してもらえればかなり楽に先読みができるようになりますよ。

✔設問文を先読みする5つのコツ

  • 話の流れを捉えるつもりで読む
  • ピンポイントで聞き取りが必要な場所を察知する
  • なんとなく理解がポイント(要約しよう)
  • 選択肢をすべて覚えようとしなくていい
  • 定型文は読み飛ばす

それでは順に解説していきます。

話の流れを捉えるつもりで読む

設問文を先読みすることで、トークの流れや展開を推測できます。

トークの流れは設問文の順序に沿っている場合が多いですので、

例えば以下のような設問文があるとしましょう。(選択肢は省きます)

No.71 Where is this announcement being made?(このアナウンスはどこで行われていますか)

No.72 According to the speaker, what did the company do last month?(話し手によると、この会社は先月何を行いましたか)

No.73 What are the listeners asked to do?(聞き手がお願いされていることは何ですか)

上記を先読みしたうえで、これから放送されるトークは以下のような流れとなることが予想されます。

トークの流れを予想

導入:(トークが行われている)場所が述べられる

本文:先月会社が実施したことが述べられる

閉め:お願い事項が述べられる

このように、設問文の流れからトークの流れを予想するつもりで先読みをするようにしましょう。

ピンポイントで聞き取りが必要な場所を察知する

パート4の設問の中には、

  • 全体や一部の話の流れから推測して答えが分かる問題
  • ピンポイントで情報を抜き取る必要がある問題

があります。

特に後者の「ピンポイントで情報を抜き取る必要がある問題」が出題される場合、ヒントとなる部分を絶対に聞き逃すわけにはいきません。

そのためにも、設問文を先読みした時に「ピンポイント型」があるかどうかを判断しておく必要がありますね。

ピンポイント型設問文は以下のようなものです。

  • What does the speaker mean when she says, “I had to repeat a lot of the work”?
  • What is the restaurant planning to do on Sunday?
  • What did the caller reserve last week?

例えば上記の3つ目の設問文「What did the caller reserve last week?」に対して、トークの内容が以下だった場合で見てみましょう。

Last Thursday I booked the table for three but I have to cancel it since the emergency meeting came up for that day and I have to be there until it finishes to make sure nothing is left in the conference room. 

必要なのは冒頭のワンフレーズだけですが、万が一このワンフレーズを聞き逃してしまった場合、その後どんなに真剣に音声を聞いても答えを見つけることはできません。

こうした些細な聞き逃しを防ぐためにも、先読みをしてピンポイントでの聞き取りが必要な場所を察知しておく必要があります

訳すのではなく、情報を抜き取る

設問文を一語一句正確に理解しようとすると、それだけで疲れてしまいます。あと、設問文の内容が頭の中に残りません。

なので、設問文は訳したりせず、情報を抜き取ることだけを意識します。

どんな感じになるのか、以下を参考にしてみてください。

原文直訳情報収集
According to the broadcast, what will be different about this year’s festival?この放送によると、今年のお祭りにはどんな違いがありますか?今年の祭りの違うところは?
According to the speaker, what has caused the city’s population to increase?話し手によると、市の人口が増えた原因は何ですか?人口が増えた理由は?
What does the speaker mean when he says, “Don’t worry about it”?話し手が”Don’t worry about it”と言った理由は何ですか?“Don’t worry about it”と言った理由は?
What does the speaker request that the listener do?話し手は聞き手に対し何をするようお願いしますか?リスナーがお願いされたこと
What has the speaker asked Jenny Fields to do?話し手はJenny Fieldsに何をお願いしましたか?Jenny Fieldsがお願いされたこと
What type of company does the speaker probably work for?話し手はおそらくどのような会社で働いていますか?どんなタイプの会社か?
設問文はテキパキと必要な情報だけを抜き取る

これくらい情報をコンパクトにしておけば、トークが始まっても設問の内容を頭の中に残しておけますよね。

限られた時間の中でのテストなので、頭に入れる情報は必要最低限に留めましょう。

選択肢をすべて覚えようとしなくていい

設問文は要点を押さえて覚えておくのが良いですが、4つの選択肢は覚えておく必要はありません

4つのうち3つは不要な情報なので、頭のメモリーをムダにするだけです。

なので、一度さっと目を通して、頭の片隅に残る程度にしておき、トークを聞いている最中にぼんやり眺めておけば大丈夫です。

定型文は読み飛ばす

「設問のパターンを理解する」の章でも述べた通り、設問文にはある程度のパターンがあり、その中には定型文を使った設問文もあります。

特に、必ず毎回出題されるのは以下の2つのパターンですね。

  1. What does the speaker mean when he says, “Don’t worry about it”?
  2. According to the speaker, what did the company do last month?

上記の太字部分が定型文です。※1の方は話し手の性別によりhe/sheが変わります

これら2つは毎回同じ形で登場します。変わるのは後半部分だけなので、後半だけ読み取れれば問題ありません。

この前半部分をスキップするだけでも先読みする時間はセーブでき、なおかつ負担が減って楽に先読みができます。

TOEICパート4の問題の解き方

TOEICパート4の問題の解き方

ここからは、テスト本番で使える問題の解き方を3つ紹介します。

自分の現状レベルに合わせて解き方を使い分けてみてください。

初級者向け:選択肢を眺めながらトークを聞く

英語初級者・TOEIC初級者の方は、設問文と選択肢を眺めながらトークをリスニングするのがおすすめです。

設問文と選択肢を常に視界に入れておけば、トークの中で選択肢と同じ単語が出てきたときにすぐに答えることができます。

ただ、聞こえた単語が引っかけであったり、似たような単語がいくつか出てきた場合には本当に正しいものを選ぶことができないデメリットはあります。

残念ながら初級者のうちは設問文を瞬間的に読み取ったり、トークを正確に聞き取ることが難しいはずです。

その状態で背伸びして聞き取りをしてもムリがありますので、手堅く点を取るためにも「答えられそうなものだけ答える」戦略でいきましょう。

中級者向け:音声を聞きながら同時に解答する

中級程度の実力があれば、トークを聞きながら答えが分かった瞬間に解答していく方法が良いでしょう。

目線は設問文と選択肢に置きながら、頭はトークの内容に集中し、設問とトークが一致した瞬間にマークシートを塗りつぶします。

感覚的には、【トーク8:設問文(選択肢)2】くらいの割合で集中力を分散します

この方法だと聞き取った内容を覚えておく必要がないので、情報で頭がパンクすることがなくなります。

ただデメリットは、マークしている最中にトークの内容を聞き逃してしまう可能性が高いことですね。

1つの問題に集中し、それらしい答えが見つかって「ヤッター!」と思っている最中に次の問題のヒントを聞き逃してしまうことは多々あります。

多少の問題は聞き逃してしまうかもですが、テンポよく解答できますし思考力も維持しやすいので、中級者にはおすすめです。

上級者向け:全部聞いてから問題を解く

ある程度英語に自信があり、TOEICにも慣れているようでしたら、トークを全部聞き取り、情報を記憶し、まとめて問題を解く方法が最も効率的です。(もちろん設問の先読みは必ず行います)

僕自身はこの方法が一番やりやすく、模試での正答率も一番高く出ました

この方法の利点は、トークを聞いてる最中はトークだけに集中できることですね。

設問文を眺めたり、途中でマークシートを塗るという作業に邪魔されないので、それだけ聞き取りの精度が上がります。

トークの内容を記憶するためにも、先読みの時点で「何を覚えておくべきか」は明確にしておきましょう。

テスト前に練習問題でどれだけトレーニングを積めるかが勝敗を分けます。

英語の聞き取りが難しい理由

英語の聞き取りが難しい理由

4つのイントネーションの違い

パート4に限らず、リスニングセクション全体では4つのイントネーションで音声が作られています。

✔TOEICリスニングセクションの4つのイントネーション

  • アメリカ
  • カナダ
  • イギリス
  • オーストラリア

そのため、知ってる単語であっても、イントネーションが違うために単語を認識できないことがあります。

ここでは、日本人に一番親しみのあるアメリカ英語と、その他の国のイントネーションを比較してみます。

✔イントネーションの違い比較

  • Share:(アメリカ)シェア 、(イギリス)シャー
  • Schedue:(アメリカ)スケジュォール、(イギリス)シェジョール
  • Either:(アメリカ)イーザー、(カナダ)アイザー

対策としては、まず自分がターゲットにしたい(一番気に入っている)イントネーションを決めます。このイントネーションが自分にとっての”基準の発音”になります。

次に音読、オーバーラッピング、シャドーイングなどでターゲットのイントネーションの発音を耳や頭に染み込ませましょう。

この時点で発音の基礎は出来上がっていますので、あとはたくさんのTOEIC音声を聞いて、他のイントネーションの聞き取りにくい単語をピックアップし、音の違いを個別に覚えていきます。

基準となる発音を決めておかないと、色々な単語をバラバラのイントネーションで覚えてしまい、後々の英語学習が不利になります

一つ一つの単語を正確に聞き取ろうとしている

多くの学習者の方は一つの単語が聞き取れないだけで「今なんて言ったんだろう?」という思いがよぎり、その後のリスニングが聞き取れなくなってしまいます。

しかし実際のところ、リスニングはいくつかの音を聞き逃しても、問題なく意味取りができますのでご安心ください。

特にTOEICのリスニングに関しては、一語一句の聞き取りよりも要点をフワッと理解するリスニング力が求められます。

「すべての音を聞き取ろう」と意気込みするのではなく、「要約するために必要となる”主要な単語”を確実に聞き取ろう」と意識する方が上手くいきますよ。

英語の語順に慣れていない

英語の語順に慣れていないと、単語と単語のつながりや、文と文のつながりがわからないので、結果「英語がわからない」となってしまいます。

リスニングに関して言えば、「音は聞き取れてるけど、内容が頭に入ってこない=リスニングができない」と勘違いしてしまうわけです。

英語の語順で解釈するというのは、下記のようなやり方になります。

<例文>

I know we told you that it would take until next week to get the part we ordered, but we got the part early, and I was able to finish the repair. 

<英語の語順で意味取り>

  • I know we told you(お伝えした通り)
  • that it would take until next week(来週までかかりそう)
  • to get the part we ordered,(注文した部品の入手が)
  • but we got the part early,(だけど早く部品を入手した)
  • and I was able to finish the repair. (そして修理を終わらせた)

ちなみに上記の英文をキレイに翻訳すると以下のようになります。

<キレイな翻訳>

「お客様には部品の到着が来週になりそうだと申しましたが、早めに部品を入手することができ、車の修理を終えることができました。」

リスニングの最中はこんな風に訳を完成させる必要はありません。

必要な情報だけを抜き取る。そのために英語の語順で聞き取れる練習をしましょう。

内容を暗記しようとしている

「トークの内容を覚えていない=聞き取りができていなかったからだ」と錯覚してしまいがちですが、この2つはまったく別の問題です。

聞き取りができていても、トークの内容すべてを暗記することはかなり難易度が高いので、この際「暗記する」という戦略は捨てましょう。

その方が、トークの内容を覚えていない=聞き取りができていないという悩みのストレスがなくなります。

TOEICパート4では問題に答えるために必要な情報だけをキャッチすることがスコアアップに繋がります。

なので、記憶力を鍛えるより要約力を鍛える方が極めて重要です。

以上が「英語の聞き取りが難しい」と感じる理由とその解決策となります。

【まとめ】高得点を取るチャンスを掴もう

【まとめ】高得点を取るチャンスを掴もう

今回はTOEICパート4で高得点を取るためのコツを紹介しました。

念のためTOEICパート4の事前対策の内容を復習しておきましょう。

✔TOEICパート4で高得点を取るための事前対策

  • トークのパターンを理解する(8パターン)
  • 設問のパターンを理解する(7パターン)
  • 設問文の先読みをマスターする
  • 設問文を先読みするときのコツ(5つ)

TOEICでは、純粋な英語力が高いからといって高得点を取れるわけではありません。

出題のスピードが早いので、取り残されることのないようペースを合わせて問題を解く必要がありますので、事前対策は本当に重要です。

逆に言えば事前対策をみっちりやっておくことで、高得点を取るチャンスはいくらでも広がります。

ぜひ今回の記事を参考にしていただき、効率的なスコアアップに役立ててもらえればと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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